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エンティティとは?AI検索に「あなたの会社」を覚えてもらう5つの方法

AIO/GEO 基礎・用語解説

株式会社ENVY DESIGN

代表取締役/ディレクター/デザイナー

エンティティとは、AIが「この会社は実在し、信頼できる」と認識するための情報の積み重ねです。

ChatGPTやPerplexityで自社名が出てこない企業は、このエンティティが弱い可能性があります。

中小企業がAI検索に認識されるために整えるべきは、次の5つです。

  • 公式サイト・SNS(自社が言う)
  • Googleレビュー・口コミ(顧客が言う)
  • 外部メディア掲載(第三者が言う)
  • 構造化データ(データで証明する)
  • 指名検索(街で噂される)

本記事では、ENVY DESIGNの実証データとともに、それぞれの整え方を整理します。

そもそも「エンティティ」って何?

エンティティ(entity)はGoogleが定義する「人・場所・物・概念などの固有の存在」を指す用語です(Google Knowledge Graph公式)。SEO・AI検索の文脈では、Googleや生成AIが認識する「会社・人・サービスなどの固有の実体」を意味します。

たとえば「ENVY DESIGN」と検索したとき、Googleは「東京都港区麻布十番のWeb制作会社」「代表は岡野」「2012年創業」といった情報を結びつけて一つの企業として認識します。この認識の総体がエンティティです。

なぜAI検索時代に重要なのか

従来のGoogle検索は「キーワードに合うページ」を返していました。一方、ChatGPT・Perplexity・Google AI Overviewsなどの生成AIは「質問に対する答え」を組み立てて返します。

AIが回答を組み立てるとき、参照する情報源を選別する必要があります。GoogleはKnowledge Graphを通じて企業情報を関連付けており、生成AIもこうした外部情報を参照していると考えられます。AI検索ごとに参照元や仕組みは異なりますが、企業実体の一貫性・第三者言及の蓄積・構造化データの整備が「参照に値する情報源」として扱われる条件になっている点は共通しています。

「会社の評判づくり」と捉えるとシンプル

人間社会で信頼を積み上げる過程と、ほぼ同じ構造です。自社で発信し、顧客に評価され、メディアに紹介され、公式情報を整え、業界で噂される。AI検索でも、この5つの場所での登場量と質がエンティティを決めます。

なお、SEOとAIO、GEO、LLMOといった隣接用語の関係はAIO・GEO・LLMO・生成AI SEOの違いとは?で整理しています。

AI検索に覚えてもらう5つの方法

場所例え
① 自社が言う公式サイト・SNS・YouTube自己紹介
② 顧客が言う口コミ・Googleレビュー知人の感想
③ 第三者が言うメディア・業界ブログ取材記事
④ データで証明する構造化データ・Wikipedia履歴書・名刺
⑤ 検索される指名検索・ブランド名検索街での噂

① 自社が言う:公式サイトとSNSで自己紹介する

最初に整えるべきは自社からの発信です。AIは公式サイトを起点に企業を認識する傾向があります。

公式サイトでやること

  • 会社概要ページの整備(社名・所在地・代表者・事業内容・設立年)
  • ブログでの一次情報発信(自社の事例・データ・経験)
  • 著者プロフィールの明示

特に一次情報が重要です。社外で誰でも書けるような一般論ではなく、自社しか書けない経験・データ・失敗談がエンティティを強くする方向に働きます。たとえば「制作期間が2ヶ月延びた理由」「問い合わせ率が上がったLP改善の経緯」など、自社でしか出せない具体例が有効です。

SNS・YouTubeの役割

媒体ごとに性質が異なります。

  • 公式ブログ:自社ドメインに資産が貯まる中心チャネル(ハブ)
  • note:長文テキストの蓄積場所。経営者の思想・体験を出す媒体として機能
  • YouTube:PerplexityやGoogle AI Overviewsで動画が引用されるケースが多く、字幕付き動画は情報ソースとして扱われやすい傾向があります
  • LinkedIn:BtoB・採用文脈で機能(経営者の権威性蓄積)
  • X:拡散・送客装置(フロー型・資産化しにくい)

中小企業はすべての媒体に全力投球は現実的ではありません。「公式ブログをハブに、外部媒体を補強」する構造が、限られたリソースでの最適解と考えられます。詳しくはAI検索時代のSNS×Webサイトで整理しています。

② 顧客が言う:Googleレビューと口コミを集める

第三者の声、特に顧客の声が加わることで、エンティティの説得力が上がります。

Googleビジネスプロフィール(GBP)の最適化

無料で運用できて、AI検索でも参照されやすい情報源の一つです。

  • 営業時間・サービス内容・写真など全項目を100%入力
  • 投稿機能で週1回以上発信
  • 口コミに24時間以内に返信
  • FAQ機能で見込み顧客の質問と回答を登録

FAQ機能は質問と回答がペアになっているため、ChatGPTやPerplexityが答えを組み立てる際の引用候補になりやすい傾向があります。

レビュープラットフォームへの登録

業種により、Trustpilot・G2・Capterraといった海外レビューサイトへのプロフィール登録は、ChatGPT引用率の向上と相関があるとの調査結果があります(SE Ranking調査)。日本国内なら食べログ・エキテン・Indeed・ITreview・BOXIL・ミツモアなど、自社業界に適したサイトを選びましょう。

③ 第三者が言う:メディアに取り上げてもらう

最も差がつく領域です。Ahrefsが75,000ブランドを対象にした調査では、ブランドのWeb言及数(サイテーション)とAI Overview引用回数の相関係数は0.664で、被リンク数の相関係数0.218の約3倍の強さでした(Ahrefs調査)。

サイテーションとは

リンクなしのブランド言及のことです。会社名が外部サイト上に書かれているだけで、AIがブランドを認識する材料になると考えられます。詳しくはサイテーションと被リンクの違いを参照してください。

中小企業がやれること

  • PR TIMESでのプレスリリース配信(四半期に1回でも十分)
  • 業界メディアへの寄稿・取材対応
  • イベント登壇
  • 業界ディレクトリへの登録

業種別の具体策は別記事で整理しています。

④ データで証明する:構造化データで履歴書を整える

機械が読みやすい形式で情報を整理しておくと、認識精度が高まる傾向があります。代表的な手段が構造化データ(Schema)です。

主な種類

  • Organization Schema:会社名・所在地・設立年・代表者
  • Person Schema:著者の名前・経歴・所属
  • FAQ Schema:質問と回答のペア
  • BreadcrumbList:サイト構造

完璧な実装にこだわるより、効果の高そうなページから着手する方が結果は早く出やすい傾向があります。実装手順はAIO対策チェックリストAI検索時代のFAQ戦略で解説しています。

Knowledge Graph入りを狙う

Knowledge Graphは検索結果右側のナレッジパネルの元になるデータベースです。ここに入ると「公式に認識された企業」として扱われやすくなります。

  • Wikipedia / Wikidataへの登録(一定の規模・認知度が必要)
  • 構造化データの整備
  • 外部サイテーションとの整合性

中小企業にとってWikipedia入りはハードルが高いですが、構造化データを着実に整えていくことで、AI認識の精度は高まる可能性があります。実際、Wikipedia未掲載でもAI引用されている中小企業の例は多く、必須条件ではありません。

⑤ 検索される:指名検索が増える状態をつくる

「ENVY DESIGN」「ENVY DESIGN 評判」のように、ブランド名を含んだ検索の量がエンティティ評価のシグナルになります(Ahrefs調査での相関係数約0.4)。

指名検索は結果指標なので、①〜④の積み上げで自然に増える構造です。加速施策としては:

  • 既存顧客の名刺・メール署名に会社名を含める
  • セミナー・イベント登壇で「○○の専門家」として記憶されてもらう
  • noteや業界誌での連載で「○○について書いている人」として認識される

自社のAI認知度を10分で簡易チェックする方法は、AIに会社名は出てくる?10分で測るAI認知度診断でまとめています。

中小企業はまず①と④から

5つを全部同時に進めるのは現実的ではありません。優先順位は次の通りです。

  1. ①自社が言う:公式サイト・ブログの整備(土台)
  2. ④データで証明する:構造化データ実装(コスト低・効果見えやすい)
  3. ②顧客が言う:GBP最適化(無料・即効性)
  4. ③第三者が言う:サイテーション獲得(時間と労力が必要)
  5. ⑤検索される:①〜④の結果として自然に増える

ENVY DESIGN 自社実証データ

理論だけでなく、ENVY DESIGN自身の実験データを公開します。

結果1:「ホームページ制作 東京」で4位を達成

2025年7〜9月の3ヶ月間(約120時間)、構造化データ実装・コンテンツ拡充・内部リンク整理を並行して実施した結果、「ホームページ制作 東京」で4位を達成しました(2025年9〜10月)。

構造化データ単独で順位が上がるわけではないと考えられますが、AI引用やリッチリザルト表示の土台として機能した可能性があります。

結果2:12ヶ月でAI流入が約3倍

AI検索からの流入(ChatGPT・Perplexity・Geminiなど)は12ヶ月で約3倍になりました。施策内訳はAI検索からの流入を約3倍にした12ヶ月の施策記録で公開しています。

結果3:Perplexity引用が比較的高い水準で推移

月次定点観測のなかで、Perplexityからの引用率は比較的高い水準で推移しています。日本語のエンティティ情報がまだ薄い領域で、整理された情報を出している企業が引用されやすい構造を示しているのかもしれません。月次データはAIO月次定点観測で更新中です。

結果4:継続しないと減衰する

2025年11月以降に自社サイト更新を約半年止めた結果、上記キーワードの順位は一時的に29位まで下がりました。エンティティは作って終わりではなく、育て続けるもの。詳しくは半年放置でSEO/AIOはどう減衰したかで記録しています。

よくある質問(FAQ)

Q1. エンティティとSEOは何が違いますか?

A. SEOは「ページ単位の評価」、エンティティは「会社や人など実体単位の評価」です。SEOはエンティティを構成する要素の一部と捉えると分かりやすいです。

Q2. エンティティを高めるのに何ヶ月かかりますか?

A. 一般的には3〜6ヶ月で兆しが見え、6〜12ヶ月で本格的な変化が現れる傾向があります。業種・既存サイトの状態によって差があります。

Q3. 中小企業がまず取り組むべきはどれですか?

A. ①公式サイトの整備と④構造化データの実装の2つです。Organization Schema・FAQ Schema・Person Schemaの3つから着手するのが現実的です。

Q4. Wikipediaに載らないとダメですか?

A. 必須ではありません。Wikidata・業界ディレクトリへの登録・構造化データ整備で、Knowledge Graphに近い効果を狙えると考えられます。

Q5. SNSはエンティティに効きますか?

A. 媒体によります。YouTube・noteは引用ソースとして機能しやすい傾向がある一方、X・Instagramはフロー型でエンティティ蓄積に寄与しにくい傾向があります。詳しくは中小企業のAI検索・AIO対策を参照。

まとめ

エンティティを高めるとは、AI検索時代の「会社の評判づくり」です。

やること
① 自社が言う公式サイト・ブログで一次情報を発信
② 顧客が言うGBP最適化・レビュー獲得
③ 第三者が言うPR配信・メディア寄稿・登壇
④ データで証明する構造化データ実装
⑤ 検索される①〜④の結果として自然に増える

中小企業はまず①と④から着手しましょう。エンティティは育て続けるもの。一度作って終わりではなく、半年・1年・3年と積み上げていく長期戦です。

エンティティを高めたい企業様へ

AI検索時代のエンティティ強化は、単発の施策ではなく継続的な運用設計が鍵になります。「ChatGPTで自社が出てこない」「AI Overviewsに引用されない」という課題は、5軸を体系的に整えることで改善が期待できると考えられます。

ENVY DESIGNでは、500件以上の制作実績と自社サイトでの実証データをもとに、中小企業向けにAIO・SEO・コンテンツ運用を一貫してご支援しています。エンティティを高める具体施策・優先順位・運用方法について、現状を伺ったうえでご提案します。

出典

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株式会社ENVY DESIGN

代表取締役/ディレクター/デザイナー

Web業界歴14年。これまでに 500件以上のWeb制作プロジェクトに携わり、企業サイト、採用サイト、ECサイトなど幅広い領域を手がけてきました。ディレクションだけでなく、デザイン・コーディングまで一貫して対応できるのが強みです。近年はAIO(AI Optimization)・GEO領域に注力し、ChatGPTやPerplexity、Google AI Overviewなど生成AI検索からの引用獲得を支援しています。

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