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内部リンクのSEO効果と正しい設計方法|自社サイトで実際に繋ぎ直した記録

SEO対策

株式会社ENVY DESIGN

代表取締役/ディレクター/デザイナー

内部リンクは「やったほうがいい」と言われ続けてきた施策です。ただ、実際に設計まで手を入れている会社は多くありません。理由はシンプルで、地味で、手間がかかり、効果が見えにくいからです。

この記事は、一般的な内部リンク論ではなく、ENVY DESIGNが自社サイトのピラーページとクラスター記事を実際に繋ぎ直したときの記録をもとに書いています。実際に点検してみると、対象38本のうち15本が、ピラーページに繋がっていませんでした。自社で運用していても、これだけの抜けがあったということです。何が足りていなかったのか、繋ぎ直して何が分かったのかを共有します。

内部リンクとは?なぜSEOで重要なのか

内部リンクとは、同じサイト内のページ同士を繋ぐリンクのことです。ナビゲーションやフッターのリンクも含まれますが、特に重要なのは本文中に置かれた文脈リンク(コンテキストリンク)だと考えられています。

外部からの被リンクやサイテーションとは別軸で、自社サイト内の関係性を組み立てるのが内部リンクです。

内部リンクが効くとされる理由は、主に次の2つです。

  • クロールを助ける:検索エンジンはリンクを辿ってページを見つけます。内部リンクが整っていると、新しく公開したページが発見・インデックスされやすくなる傾向があります。
  • ページ同士の関係を伝える:多くの関連ページからリンクされているページは、そのテーマの中心だと認識されやすくなると言われています。サイト内で関連性をまとめる働きです。

Googleのジョン・ミューラー氏も、内部リンクは「SEOにおいて非常に重要」であり、サイト内で重要なページをGoogleと読者に伝えるためにできる最大級のことの一つだと、たびたび述べています。一方で同氏は、内部リンクを直接的な順位決定要因とは明言していません。あくまで「どのページが重要かをGoogleとAIに伝える手段」という位置づけです。

加えて、読者が関連コンテンツへ回遊しやすくなり、知りたい情報にたどり着きやすくなります。リンクを辿って構造を読み取るのはGoogleの検索エンジンだけでなく、AIのクローラーも同様だと考えられるため、内部リンクの整備はAI検索への対応にも間接的に関係すると考えています。

現実:内部リンクまで対応できているサイトは少ない

Web制作会社として500件以上のサイトに関わってきましたが、ENVY DESIGNが制作・改善に関わったサイトや、日常的に分析している競合サイトを見る限り、内部リンクの設計まで丁寧にやっているサイトは少数派です。

よく見るのは「記事が孤立している状態」です。ブログを定期的に更新しているのに、記事同士・記事とサービスページが繋がっていない。コンテンツを積み上げても、関連性が伝わらず、バラバラな情報の集まりに見えてしまいます。

裏を返せば、ここに手を入れているサイトは多くありません。だからこそ、内部リンクの整備は、比較的少ない労力で差がつきやすい領域だと考えています。

【実例】ENVY DESIGNが自社サイトのピラーを繋ぎ直した記録

ENVY DESIGNも以前は同じ状態でした。ブログやFAQを公開していたものの、ページ同士が繋がっておらず、情報が孤立していた。トピッククラスターを意識した設計に本格的に取り組み始めたのは2025年からです。

実際に、AIO・GEO対策のピラーページ(AIO・GEO対策(AI検索最適化))を中心に、配下のブログ記事を繋ぎ直す作業を行いました。そのときに分かったことを、具体的な数字で共有します。

こうした取り組みを続けた結果として、AI検索からの流入が約3倍に伸びるなど、目に見える効果も出てきています。

ピラー側:関連リソースを「並べる」から「束ねる」へ

繋ぎ直す前のピラーページは、関連記事を1つのリストに並べているだけで、リンクは20本ほどでした。これをテーマ別の5グループ(基礎・用語/実測レポート/引用される条件/業種別/FAQ・サービス)に再編し、配下のクラスター記事をほぼ網羅する形に変更。結果として、ピラーからの内部リンクは約50本になりました。

ただ並べるのではなく、グループに分けて束ねることで、ピラーが「このテーマの目次」として機能するようになります。読者にとって関連性が整理されて伝わりやすくなり、リンクを辿って情報を取得すると考えられるAI検索サービスに対しても、同様に伝わりやすくなる可能性があると考えています。

スポーク側:半分の記事が、ピラーに繋がっていなかった

次に、クラスター記事側からピラーへの「戻りリンク」を点検しました。対象は38本。結果は次の通りです。

  • ピラーへ戻りリンクがあった記事:23本
  • 戻りリンクがなかった記事:15本

つまり、約4割の記事がピラーに繋がっていませんでした。ピラーから記事へは繋いでいても、記事からピラーへは繋いでいない。この「片側通行」は、自分たちで運用していても見落としていた点です。15本すべてに、文脈に合った戻りリンクを追加しました。

さらに、本来クラスターに入れるべきなのにピラーに載っていなかった記事も2本見つかり、これも追加。ピラーと記事が双方向で繋がる状態にしました。

カニバリ記事は、あえてリンクから外した

繋ぎ直しの過程で、既存記事とテーマが重複している下書きが1本見つかりました。同じ検索意図を狙う記事が他にもあり、繋ぐと評価が分散する懸念があったため、この記事はクラスターに加えず、公開も見送りました。

内部リンクは「とにかく繋げばいい」ものではありません。繋がない判断も設計の一部だと、この作業を通じて改めて感じました。

ENVYが実践している内部リンクの設計手順

上記の作業を、再現できる手順に落とすと次のようになります。

① コンテンツをグループに分けて可視化する

ブログ記事とFAQを、ピラーページごとにグループ分けします。どのページからどのページへリンクを張るかを、図や表として一覧にしておくと、「どこにリンクが足りていないか」「どのページが孤立しているか」が一目で分かります。

ピラーページ(例:AIO・GEO対策)
  ├─ クラスターA:基礎・用語(エンティティ、トピカルオーソリティ など)
  ├─ クラスターB:自社サイトの実測・観測レポート
  ├─ クラスターC:引用される条件・コンテンツ設計
  ├─ クラスターD:業種別の対策・診断ツール
  └─ FAQ群:AI検索対応・流入確認 など

※ 各クラスター・FAQからピラーへ戻りリンクを張る
※ 関連するクラスター同士もリンクで繋ぐ

トピッククラスターという考え方そのものについては、トピカルオーソリティとは?2026年の最新理論を用語解説で総まとめで整理しています。

② 新しい記事を公開するたびに更新する(これが一番大変)

内部リンク設計でいちばん手間がかかるのは、記事が増えるたびに複数箇所の更新が連動して発生することです。新しいクラスター記事を1本公開するだけで、次の対応が必要になります。

  • 新記事からピラーへのリンクを入れる
  • ピラーに新記事へのリンクを追加する
  • 関連する既存クラスター記事にも相互リンクを追加する
  • サイトマップ(XML)を更新する

1記事の追加で、最低でも3〜4箇所の更新が連動します。なお、サイトマップは多くの場合Googleが自動的に再取得するため、Search Consoleからの手動再送信は必須ではありません。これを運用ルールに落とし込んでいないと、気づいたときには「リンクの入っていない孤立記事」が量産されていきます。先ほどの「15本が繋がっていなかった」というのも、まさにこの運用が追いついていなかった結果です。なお、ピラー構築期にどの記事を書き、どれを書かないかの判断は、AIO/SEOピラー構築期に書かない記事を決める方法でも触れています。

③ アンカーテキストにリンク先の内容を含める

リンクの文言(アンカーテキスト)は、リンク先が何のページかを伝えるヒントになります。

  • ◎「コーポレートサイト制作の詳細はこちら」
  • ◎「ホームページの料金・費用について」
  • △「詳細はこちら」
  • △「こちらをご覧ください」

「詳細はこちら」だけでは、リンク先のテーマが伝わりません。リンク先の内容を自然な日本語で含めるのが基本です。Googleもリンクテキストの分かりやすさを推奨しています(参照:Google「リンクのベストプラクティス」)。

内部リンクの設置場所と数の目安

次の本数は、Googleが定めた基準ではなく、ENVY DESIGNが運用上の目安として使っているものです。決まりではないので、無理に数を合わせる必要はありません。

記事の規模内部リンク数の目安
短め(1,000〜2,000字)3〜5本
標準(2,000〜4,000字)5〜8本
長め(4,000字以上)8〜10本

設置場所の基本ラインは次の通りです。

  • 上部:1本。ピラーページへのリンクを早めに置く
  • 中盤:1〜2本。文脈に合ったクラスター記事へ誘導
  • 下部:1〜2本。読了後の次のアクションへ繋げる

数を増やすより、「このリンクは読者にとって自然か」を毎回確認するほうが、結果的に効果的だと考えています。

やってはいけない:カニバリページへのリンク

内部リンク設計で見落としがちなのが、カニバリゼーションが起きているページへのリンクです。

カニバリゼーションとは、同じキーワードを複数のページが狙っていて、検索エンジンがどちらを優先表示すべきか判断しにくくなる状態のことです。このようなページにリンクを集めても、効果は分散しやすくなります。場合によっては、リンクを張らないほうがいいページもあります。先ほど触れた「下書きを1本リンクから外した」のは、まさにこのケースでした。

カニバリが疑われる場合の確認方法は次の通りです。

  • Google Search Consoleで、同じクエリに複数のURLが表示されていないか確認する
  • site:ドメイン名 キーワード でGoogle検索し、似たページが複数ヒットしないか確認する

カニバリが見つかった場合は、ページの統合や役割の整理を検討してから、内部リンクを設計してください。

内部リンクを整備するとき、最初にやること

内部リンクはコンテンツがあって初めて機能します。まずはピラーページを中心に、クラスターとなるブログ・FAQを継続的に積み上げる仕組みづくりが先決です。手順としては次の通りです。

  1. ピラーページを決め、クラスターページをグループ化する
  2. 各クラスターページからピラーへのリンクを入れる
  3. ピラーからクラスターページへのリンクを入れる
  4. 関連するクラスター同士もリンクで繋ぐ
  5. カニバリが起きているページを確認し、リンクから外す
  6. 新しいコンテンツを公開するたびに、上記を更新する

構造化データ(スキーマ)とあわせて整えると、関連性がさらに伝わりやすくなります。スキーマの基本は構造化データ(JSON-LD)の基本|必須スキーマ6種と実装の全体像を参考にしてください。

まとめ

  • 内部リンクまで設計できているサイトは少なく、差別化しやすい領域
  • ピラーとクラスターをグループ分けして可視化し、設計として管理する
  • 記事が増えるたびに、ピラー・クラスター・クラスター同士の全方向で更新が必要
  • ENVY DESIGN自身、点検したら4割(38本中15本)がピラーに繋がっていなかった
  • 1記事あたり3〜10本、上部・中盤・下部に最低1本ずつが目安
  • アンカーテキストにはリンク先の内容を自然に含める
  • カニバリページへのリンクは逆効果。繋がない判断も設計のうち

内部リンクは地味な作業ですが、積み上げたコンテンツの関連性を伝える土台になります。既存記事が伸び悩んでいる、内部リンク設計から見直したいという場合は、SEO対策コンサルティングからご相談ください。現状を整理したうえで、優先順位をつけてご提案します。

出典

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株式会社ENVY DESIGN

代表取締役/ディレクター/デザイナー

Web業界歴14年。これまでに 500件以上のWeb制作プロジェクトに携わり、企業サイト、採用サイト、ECサイトなど幅広い領域を手がけてきました。ディレクションだけでなく、デザイン・コーディングまで一貫して対応できるのが強みです。近年はAIO(AI Optimization)・GEO領域に注力し、ChatGPTやPerplexity、Google AI Overviewなど生成AI検索からの引用獲得を支援しています。

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