ChatGPT流入はAIO/GEO記事へ回帰、採用ページ着地は一過性に|AIO隔週レポート第5号
はじめに:第5号は6月後半(6/16〜30)の記録です
AIO隔週レポートの第5号です。前回の第4号では6月前半(6/1〜15)のデータをまとめ、Perplexityからの流入がゼロに沈んだこと、そしてChatGPTの着地先がトップ・サービスページから採用ページへ移ったことを記録しました。第5号では、その続きとして2026年6月後半(6/16〜30)のAI経由流入を記録します。
結論から書くと、この半月で確認できたことは二つです。一つは、第4号で最大の変化として取り上げた「採用ページへの着地集中」が、半月で17セッションから2セッションへと大きく後退し、一過性だった可能性が高いこと。もう一つは、着地の重心がトップページとAIO/GEO関連ページ(サービスページおよびAIO/GEO/LLMOの解説記事)へ戻り、むしろ本業の文脈での参照が目立った半月だったことです。総量はやや増えましたが、内訳は前号で見た採用シフトが巻き戻る形になりました。
6月後半のAI流入|総量は39、緩やかに増加
本レポートでは便宜上、ChatGPT・Perplexity・Gemini・CopilotなどAIサービス経由のセッションを「AI流入」と呼んでいます。厳密には「AI検索流入」というより「AIサービス経由の流入」ですが、読みやすさを優先してこのように表記しています。
【調査データ】6月前半と6月後半で、AI経由のセッション数を比較しました。数値はGA4の実測値で、参照元(source)にAI検索サービスを含むセッションを集計しています。なお search.google.com からの流入はSearch Consoleの自己クリックに該当するため、AI流入の集計からは除外しています。
| プラットフォーム | 6月前半(6/1〜15) | 6月後半(6/16〜30) | 変化 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 32 | 37 | 微増 |
| Perplexity | 0 | 0 | ゼロ継続 |
| Claude | 0 | 0 | ゼロ継続 |
| Gemini | 1 | 1 | 横ばい |
| Copilot | 0 | 1 | 新規(1) |
| AI合計 | 33 | 39 | 約18%増 |
総量は33から39へと、約18%の増加です。増加分の大半はChatGPTの微増(+5)で、これに新規のCopilot(1)が加わりました。前号でゼロに沈んだPerplexityは6月後半もゼロのまま、Claudeもゼロ継続です。総量は増えましたが、流入元がChatGPTへ一極集中している構図は、前号からさらに強まっています。
第1号から繰り返している通り、AI経由の流入はサイト全体から見ればまだ小さな割合で、自然検索(Google)が大半を占める構成は変わっていません。そのうえで、ENVY DESIGNでは流入元の質と動きを観察するための定点として、AI経由の流入を記録し続けています。
AI別の動き|ChatGPTは37で微増、Copilotが初めて現れた
ChatGPT微増の観測
ChatGPTは37セッションで、6月前半の32から緩やかに増えました。第3号で20から32へ約1.6倍に伸びたあと、第4号では32で高止まりし、第5号で37です。急な伸びではありませんが、20→32→37と、3号連続でゆるやかな増加基調が続いていることになります。
【仮説】確実に言えるのは「前期より5セッション多かった」という事実だけです。そこから先は推測になりますが、ChatGPT経由でENVY DESIGNに到達する機会が、いったん高止まりしたあとで、もう一段の水準に移りつつある可能性があると考えています。ただし後述するように着地先は前号から大きく入れ替わっているため、同じ「微増」でも中身は別物だと捉えています。
Copilot初観測|Perplexity・Claudeはゼロ継続
6月後半で初めて、Microsoft Copilot(copilot.com)経由の流入が1セッション確認できました。数としては1にすぎませんが、これまでChatGPTとGeminiに限られていた観測対象に、新しいプラットフォームが一つ加わったことになります。
【仮説】1セッションの出現をもって「Copilotに認識され始めた」と断定することはできません。単発の可能性も十分にあります。ただ、CopilotはMicrosoftの検索・AIサービス群と近い位置にあるため、Google以外の検索基盤からの参照が今後増えるかどうかを見るうえで、記録しておく価値のある1件だと考えています。Perplexity(第4号でゼロ)とClaude(第2号以降ゼロ継続)は、6月後半も流入が確認できませんでした。
ページ別|着地先がトップとAIO/GEO関連へ戻った
【調査データ】6月後半のChatGPT経由の着地ページを、セッション数の多い順に並べました。
| 着地ページ | セッション |
|---|---|
| /(トップページ) | 8 |
| (not set) | 7 |
| /blog/2026/04/aio-geo-llmo-difference(AIO/GEO/LLMOの違い) | 7 |
| /service/aio-geo(AIO・GEO対策) | 5 |
| /service/corporate-website(コーポレートサイト制作) | 2 |
| /recruit・/recruit/assistant(採用) | 2 |
| その他(/company、/faq、/works ほか) | 6 |
なお、(not set) はGA4上で着地ページを特定できなかったセッションであり、実際のページ評価とは切り分けて見ています。
最も大きな変化はここです。第4号で17セッションを占めていた採用関連ページ(/recruit系)は、6月後半は合計2セッションへと大きく減りました。代わって、トップページ(8)、AIO/GEO/LLMOの違いを解説したブログ記事(7)、AIO・GEO対策のサービスページ(5)が上位に並び、着地の重心が本業=AIO/GEO・Web制作の文脈へ戻っています。
注目したいのは、単一のブログ記事「AIO・GEO・LLMOの違い」が7セッションで上位に入った点です。第4号までのランキングには登場していなかった記事で、AI検索の用語そのものを解説したコンテンツに、ChatGPT経由の着地が集まりました。用語の意味を問う質問に対して、この記事が参照先として提示されている可能性が考えられます。
なお、前号で着地がゼロだった料金ページ(/price)は、6月後半もAI経由の着地が観測されませんでした。第4号から2期連続で、/price へのAI着地は確認できていません。
仮説:採用シフトは一過性、参照の軸はAIO/GEOの文脈に戻った
【仮説】第4号では、ChatGPTが採用・求人の文脈でENVY DESIGNを参照し始めた可能性に触れました。6月後半のデータを見る限り、その動きは続かず、採用ページへの着地は17→2へと後退しています。現時点での解釈としては、6月前半の採用集中は、特定の質問パターンの一時的な増加による一過性の現象だった可能性が高い、と考えています。
代わって着地が集まったのが、トップページとAIO/GEO関連ページです。用語解説記事やサービスページへの着地が増えたことは、AI検索・生成エンジン最適化という本業のテーマで、ENVY DESIGNが参照されている場面が戻ってきたことを示している可能性があります。ただし、これも半月分の観測にすぎないため、次号で同じ傾向が続くかを見て確かめたいところです。会社をAIにどう認識させるかという観点は、エンティティとは?AI検索に「あなたの会社」を覚えてもらう5つの方法でも整理しています。
第4号で挙げた5つの宿題への回答
第4号の末尾で「6月後半に確認したいこと」として5点を挙げました。現時点での回答をまとめます。
| 確認したかった点 | 6月後半の結果 |
|---|---|
| 採用ページへの着地は続くか | 続かず。17→2へ激減。採用集中は一過性だった可能性が高い |
| Perplexityはゼロのままか | ゼロ継続。低水準での再開も確認できず |
| ChatGPTは32の水準を維持するか | 維持したうえで37へ微増。20→32→37とゆるやかな増加基調 |
| /price・/service への着地は戻るか | /service は戻った(aio-geo 5・corporate 2)。/price は2期連続で着地なし |
| 6/9型の単発スパイクが再び出るか | 明確な突出スパイクは再現せず。山は中央値比1.3倍程度にとどまる(後述) |
正直に書けば、5点のうち「/price への着地」は2期連続で観測できておらず、検討層の着地が採用層・用語検索層に置き換わったまま戻っていません。確認できたことと、まだ確認できていないことを分けて記録することを、この定点観測では続けています。
Directスパイク|突出は影をひそめ、山は中央値比1.3倍程度に
【調査データ】6月後半のDirect(参照元なし)セッションを日別で見ると、前号の6/9(中央値比1.84倍)のような突出した単発の山は確認できませんでした。実数の代わりに、期間中央値(33セッション)を基準とした倍率で示します。
| 日付 | 中央値比 |
|---|---|
| 6/16 | 約1.33倍 |
| 6/18 | 約1.27倍 |
| 6/30 | 約1.24倍 |
第4号までで見てきた7〜8日周期でいうと、6/11の山の次は6/18前後に山が来る計算になり、6/18の1.27倍はこの周期に概ね合致しています。一方で、周期上の次の山にあたる6/25は中央値と同水準(33)にとどまり、周期性はやや弱まりました。代わって、月の境目にあたる6/16(1.33倍)と6/30(1.24倍)に緩やかな山が出ています。
【仮説】6月後半は、前号のような1.8倍級の突出がなく、山も1.3倍前後に収まりました。7日周期は6/18で一応確認できたものの、6/25で崩れており、周期が弱まったのか、月末月初の別要因(月次の締め作業や定期巡回など)に置き換わったのかは、現時点のデータでは切り分けられません。Directの山をAIクローラの巡回と結びつける見方は第2号から仮説として扱ってきましたが、6月後半に関しては、その傾向が前号より弱まったと記録しておきます。背景はGA4のDirectスパイクはAIクローラの巡回か|日別の周期性を観測した記録でも整理しています。
7月前半に確認したいこと(第6号予告)
第5号で見えた論点を、7月前半(7/1〜15)に確認したいリストとしてまとめます。
| 確認したい点 | 仮説 |
|---|---|
| AIO/GEO/LLMO記事への着地は続くか | 用語解説記事への参照が定着するか、一過性か |
| ChatGPTは37からさらに伸びるか | 20→32→37の増加基調が続くか、再び高止まりするか |
| Copilotの流入は続くか | 1件が単発か、他の検索基盤からの参照の入口になるか |
| /price への着地は戻るか | 3期連続で着地なしのまま推移するか |
| Directの周期性は回復するか | 7日周期が戻るか、月末月初型の山に移行するか |
これらの結果は、第6号(2026年7月前半・7月中旬公開予定)でまとめてご報告します。
おわりに:第6号は7月前半データを月中に公開予定
AIO隔週レポートは、各月の月初(前月後半データ)と月中(当月前半データ)の2本立てで運用しています。第6号は2026年7月前半(7/1〜15)のデータを、7月中旬に公開予定です。
第4号では採用ページへの着地という予想外の変化が見えましたが、第5号ではそれが半月で巻き戻り、着地の軸がAIO/GEOの文脈へ戻りました。半月ごとに区切ると、こうした一過性の動きと、続いていく傾向とを、分けて捉えやすくなります。一つの変化に飛びつかず、次の半月で確かめる。この繰り返しを、ENVY DESIGNでは続けていきます。失敗も成功も、数字とともにオープンに出していきます。
AI検索流入の現状を知りたい方へ
ENVY DESIGNでは、AI検索(AIO/GEO)を軸にしたサイト設計と、こうした一次データにもとづく観測を強みにしています。自社サイトがAIにどう認識され、どこから流入しているのかを把握したい方は、AIO・GEO対策コンサルティングや料金・費用のページもあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. AI流入の総量が増えたのは、対策が成功したということですか?
増加分の大半はChatGPTの微増(+5)とCopilotの新規(+1)です。一つの総量の増減で成否を判断するより、流入元と着地先ごとに分けて見るほうが実態に近いと考えています。今期でいえば、総量が増えたことよりも、着地先が採用ページからAIO/GEO関連へ戻ったことのほうが、記録として意味があると捉えています。
Q. 採用ページへの着地が減ったのは悪いことですか?
一概には言えません。第4号の採用集中は一過性だった可能性が高く、6月後半は本業であるAIO/GEO・Web制作の文脈での着地が戻っています。採用の入口が減ったというより、参照の軸が本来のテーマに戻ったと捉えるほうが近いと考えています。
Q. ブログ記事への着地が増えたのはなぜですか?
断定はできませんが、AIO・GEO・LLMOの違いを解説した記事にChatGPT経由の着地が集まったことから、用語の意味を問う質問に対してこの記事が参照されている可能性が考えられます。用語解説のような、質問に直接答える形式のコンテンツが、AI検索で参照されやすい傾向があるのかもしれません。
Q. Copilotの1セッションにはどんな意味がありますか?
現時点では単発の可能性もあり、大きな意味づけはしていません。ただ、CopilotはMicrosoftの検索・AIサービス群と近い位置にあるため、Google以外の検索基盤からの参照が増えるかどうかを見る手がかりとして記録しています。
Q. なぜ半月ごとにこのデータを公開しているのですか?
AI検索からの流入は総量が小さく、月単位だと動きが平準化されて見えにくいためです。半月ごとに区切ると、今回の採用ページ着地の巻き戻しのように、一過性の動きと続いていく傾向を分けて捉えやすくなります。自社の一次データを定点で記録することが、このレポートの目的です。
出典
- ENVY DESIGN 自社GA4実観測データ(2026年6月16日〜30日/本文記載の実測値)
- Google 検索セントラル「生成 AI 機能とウェブサイト」
- AIO隔週レポート 第4号(2026年6月前半データ)