AI流入が前期比62%減|ChatGPT一強と着地先の変化|AIO隔週レポート第6号(2026年7月前半)
はじめに:第6号は7月前半(7/1〜15)の記録です
AIO隔週レポートの第6号です。前回の第5号では6月後半(6/16〜30)のデータをまとめ、ChatGPT流入がAIO/GEO関連ページへ回帰したこと、Copilotがはじめて現れたことを記録しました。第6号では、その続きとして2026年7月前半(7/1〜15)のAI経由流入を記録します。
先に結論をお伝えします。この半月にGA4で確認できたAI経由流入は15セッションで、前期の39セッションから約62%減少しました。シリーズ開始以来、最も大きな減少です。一方、同じ期間のサイト全体のセッションとGoogle検索での表示回数は減っていません。サイト全体の不調ではなく、AI経由として計測された流入だけが大きく減った形です。
また、流入元の87%はChatGPTで、一強状態は続いていました。着地先はトップページ、料金、制作実績など、会社選定時に確認されやすいページが中心でした。ただし、AI経由流入は15セッションと母数が小さく、減少の原因や着地先の変化が継続的な傾向かどうかは、現時点では判断できません。
【調査条件】本記事の数値はすべてenvydesign.jp単体の実測です。AI流入はGA4で、参照元にchatgpt・perplexity・claude・gemini・copilot・openaiを含むセッションを合算したものです。Search Consoleの管理画面から自社ページを開いた際に発生するsearch.google.com経由のアクセスは含みません。なお、アプリやブラウザ、プライバシー設定などの影響で参照元情報が渡らず、Directなどに分類される訪問も考えられるため、AIサービスからのすべての流入を捉えた数値ではありません。データ取得日は2026年7月17日です。
7月前半のAI流入|総量は15、シリーズ開始以来最も大きな減少
半月ごとの総量の推移です。
- 6月前半(6/1〜15): 33セッション
- 6月後半(6/16〜30): 39セッション
- 7月前半(7/1〜15): 15セッション
いずれも15日間なので、日数の違いによる見かけの差はありません。第2号で「半月で前月の82%に急増」と書いた4月末からの増加基調は、この半月で途切れました。前期比では約62%の減少で、半月単位ではシリーズ開始以来最も大きな下げ幅です。
正直にお伝えすると、この規模の観測では「減った」という事実は言えても、「なぜ減ったか」を特定することはできません。考えられる仮説は後述しますが、母数が小さいため、今回の下落が継続的な変化なのか、短期的な揺らぎなのかは、まだ判断できません。
ただし、減ったのはAI経由として計測された流入だけです
今回の減少を読み違えないために、同じ期間の他の指標を先に示します。
- サイト全体のセッション(GA4・日次の完全データ): 日平均で前期比プラス4%程度。横ばいからやや増加です
- Google検索での表示回数(Search Console): 前期より増加していました。前期間は日平均約1,780回でした。7月前半はデータの一部が複数日単位で集約されているため厳密な日平均は算出できませんが、取得できた範囲では前期間を上回っています
つまり、サイトへの流入全体や検索結果での露出が落ちたわけではなく、GA4上で参照元を特定できたAI経由の流入だけが減った、という切り分けができます。仮にAI流入の減少がサイト全体の不調と連動していたなら別の説明を探す必要がありますが、今回はそうではありませんでした。
AI別の動き|ChatGPTは37→13、Claudeが3期ぶりに現れた
内訳です。
- ChatGPT: 13セッション(前期37)
- Claude: 1セッション(前期0)
- Copilot: 1セッション(前期1)
- Perplexity・Gemini: 0セッション
ChatGPT急減の観測と4つの仮説
ChatGPTは20→32→37と増加を続けてきましたが、今期は13へ大きく減りました。全AI流入に占める割合は87%で、減ったのは構成比ではなく絶対量です。
原因について、現時点で検証できる材料はありません。仮説として考えられるのは次の4つです。
- 【仮説】ChatGPT側の回答やリンク提示の挙動が変わった可能性。公式発表や他サイトの観測から推測できる場合はありますが、個別サイトへの影響を外部から直接確認することはできません
- 【仮説】7月上旬という時期の要因。ただし同じ期間のサイト全体アクセスと検索表示は減っておらず、季節要因だけでAI流入のみが減る説明は弱いと考えています
- 【仮説】参照元情報の取得率が変わり、一部の訪問がDirectなど別のチャネルに分類された可能性。ただし今期のDirectの動きとの明確な対応は確認できていません
- 【仮説】母数の小ささによる揺らぎ。半月あたり数十セッションの規模では、増減が大きくぶれることも珍しくないと考えられます
どの仮説が近いかは、7月後半のデータで増減がどう動くかが判断材料になります。第7号で続きを報告します。
Claude・Copilotはブログ記事に着地|Perplexityは4期連続ゼロ
数は各1セッションですが、着地先に特徴がありました。ClaudeはAI検索のクリック率を扱った記事に、Copilotは4つのAIの引用を観測した記事に、それぞれ着地しています。流入の経緯までは分かりませんが、一次観測データを含む記事がAI経由の入口になった点は記録しておく価値があります。
Perplexityは第3号の後半からゼロが続き、これで4期連続です。ただし、流入ゼロはPerplexity上で参照・表示されていないことを意味するものではありません。クリックされずに回答内で完結している可能性があります。
ページ別|/price への着地を3期ぶりに確認、実績・資料への着地も現れた
ChatGPT経由13セッションの着地先です。
- トップページ: 5
- 料金ページ(/price): 2
- 制作実績(/works配下): 2
- 資料ページ(/document): 1
- AIO/GEOサービスページ: 1
- その他: 2
注目は料金ページです。2026年春に「AI流入の67.5%が料金ページに直接着地する」と記録した後、第3号から3期連続で着地ゼロが続いていましたが、今期2セッションが確認できました。
仮説:着地は「会社選定時に確認されやすいページ」に寄った
【仮説】として書きます。今期の着地先を並べると、トップページ、料金、制作実績など、会社選定時に確認されやすいページへの着地が目立ちました。情報収集段階の記事着地が減り、検討段階の着地が相対的に残った、という読み方ができます。ただし、13セッションの構成比に大きな意味を持たせるのは危険です。この傾向が続くかどうかは、次号以降の宿題として持ち越します。
数字の外側では「AIで比較検討した」という商談が1件あった
この期間の前半に、「AIで比較検討した」と話される企業との商談が1件ありました。この商談がGA4上のどのセッションに対応するのかは特定できず、AI経由の流入によって生まれた商談だと断定することもできません。
それでも、AI流入が15セッションだった同じ期間に、「AIで比較検討した」という企業から実際に相談があったことは記録しておきます。訪問数だけでなく、会社選定や商談につながる可能性のある入口として、AI経由の流入を観測し続ける理由の一つです。
第5号で挙げた5つの宿題への回答
前号の末尾で挙げた確認リストに、今期のデータで回答します。
| 宿題 | 結果 |
|---|---|
| AIO/GEO/LLMO記事への着地は続くか | 今期は、ChatGPT経由のブログ・用語解説系への着地をほとんど確認できなかった(サービスページ1件のみ)。前号だけの一時的な動きだった可能性もあるため、次号以降も確認する |
| ChatGPTは37からさらに伸びるか | 伸びなかった。13へ急減し、20→32→37の増加基調は途切れた |
| Copilotの流入は続くか | 2期連続で確認できた。今期も1セッションで、着地は一次観測データの記事 |
| /price への着地は戻るか | 再び確認できた。3期ぶりに2セッション |
| Directの周期性は回復するか | 山は再出現した(次のセクション)。増加要因は不明で、周期の判定は保留 |
Direct流入の山|中央値比2倍超の増加が再出現した
参照元を特定できないDirect流入の定点観測です。このシリーズでは、AIサービスによるアクセスが一部混ざっている可能性を仮説として追っていますが、GA4のデータだけではAIクローラやAI経由の訪問と判定することはできません。あくまで「参照元不明の流入の形」の記録です。
前号では山が中央値比1.3倍程度に収まっていましたが、今期は7月上旬に中央値比2倍を超える山が再出現しました。7/6〜7/9に4日程度のまとまった高まりがあり、単発のスパイクというより数日続く塊です。
AI流入の減少とDirectの山が同時期に起きたことは記録しておきます。ただし、両者の関係やDirectの増加要因は現時点では不明です。周期性の判定も、観測期間が足りないため次号以降に持ち越します。
7月後半に確認したいこと(第7号予告)
第6号で見えた論点を、7月後半(7/16〜31)に確認したいリストとしてまとめます。
| 確認したい点 | 仮説 |
|---|---|
| AI流入の総量は戻るか | 15が谷(揺らぎ)なのか、水準の切り下がりなのか |
| 着地は「会社選定時に確認されやすいページ」寄りが続くか | トップ・料金・実績への着地が構成として定着するか |
| /price への着地は継続するか | 2セッションが復帰の始まりか、単発か |
| Claudeの記事着地は続くか | 一次観測記事への着地が継続するか |
| Directの山は繰り返すか | 数日続く塊が再び現れるか。増加要因の手がかりが得られるか |
これらの結果は、第7号(2026年7月後半・8月初旬公開予定)でまとめてご報告します。
おわりに:第7号は7月後半データを8月初旬に公開予定
増え続けてきた数字がはじめて大きく減った号を、そのまま公開しました。都合の良い期間だけを切り取らず、減った半月も同じ形式で記録することが、この隔週レポートの役割だと考えています。
減少の原因は特定できていませんが、サイト全体は堅調で、少ない流入の着地先は料金や制作実績など、会社選定時に確認されやすいページが中心でした。また、同じ期間には「AIで比較検討した」という企業との商談も1件ありました。流入数だけでなく、検討行動とのつながりも含めて観測を続けます。
AI検索流入の現状を知りたい方へ
自社サイトにAI経由の流入がどれだけ来ているか、GA4でどう確認すればよいか分からないという段階でもご相談いただけます。この記事と同じ方法で、現状を一緒に確認するところからお手伝いします。AI検索対策の全体像はAIO・GEO対策コンサルティングのページにまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q. AI流入が減ったのは、AIO対策が効かなくなったということですか?
そう判断するのは早計だと考えています。同じ期間のGoogle検索での表示は増えており、サイト全体のアクセスも堅調です。半月あたり数十セッションの規模では短期的な揺らぎが大きく出るため、7月後半のデータとあわせて水準を判断する予定です。
Q. サイト全体のアクセスが減っていないなら、AI流入の減少は気にしなくてよいですか?
現時点の流入量だけで見れば、サイト全体への影響は小さいです。ただ、過去の自社観測では、AI経由の訪問について料金や制作実績など、検討時に見られやすいページへの着地が確認されています。訪問数だけでなく、会社選定や商談につながる可能性のある入口として、推移を記録し続ける価値があると考えています。
Q. /price への着地が戻ったことには、どんな意味がありますか?
AI経由で料金ページへの着地が再び確認された、というのが言える範囲です。回答内で料金ページへのリンクが提示された可能性はありますが、2セッションのみのため、傾向かどうかは判断できません。次号で継続を確認します。
Q. なぜ減少の原因を特定できないのですか?
AIサービス側の内部的な変更は個別サイトの立場から直接確認できず、母数も小さいためです。分からないことを推測で埋めるより、「減った」という事実と検証可能な仮説を分けて記録する方が、後から振り返ったときに役立つと考えています。
Q. 半月数十セッション規模のデータを公開する意味はありますか?
規模は小さいですが、AI検索経由の流入を継続的に定点観測した公開データは多くありません。増えた期間だけでなく減った期間も同じ形式で公開することで、これからAIO対策を検討する方が現実的な期待値を持てる材料になると考えています。
出典
- ENVY DESIGN 自社GA4・Search Console実測データ(2026年7月1日〜15日および比較期間/調査条件は本文冒頭に記載)
- Google 検索セントラル「生成 AI 機能とウェブサイト」
- AIO隔週レポート 第5号(2026年6月後半データ)
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本レポートの計測単位については、セッションをご覧ください。