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AI流入は前期比2.2倍に回復、指名検索は連動しなかった|AIO隔週レポート第7号(2026年7月後半)

AIO/GEO 実測レポート

株式会社ENVY DESIGN

代表取締役/ディレクター/デザイナー

AI検索経由の流入が前の半月で大きく落ち込んだあと、それが一時的な谷だったのか、それとも水準そのものが切り下がったのか。AIO隔週レポート第6号を公開したときに残していた問いに、7月後半のデータで一つの回答が出ました。

先にお伝えします。AI経由の訪問は1日あたりで前期の約2.2倍に回復し、前期の15セッションは、水準の切り下がりではなく一時的な谷だった可能性が高まりました。ただし6月後半の水準と比べると84%であり、完全に元の水準へ戻ったわけではありません。

同じ期間、Google検索では表示回数が減った一方でクリックは増え、CTRは1.9%から2.6%へ上昇しました。そして今号から常設する指名検索の観測では、AIからの直接流入が回復しても、指名検索のクリックは同じ方向に動きませんでした。

この記事は、2026年7月16日から31日までの自社サイトの実測記録です。半月あたり数十セッションという小さな規模のデータですが、増えた期間も減った期間も同じ形式で残すことを続けています。

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このレポートの調査条件

  • GA4(対象プロパティ1件のみを指定): 2026年7月16日〜31日(16日分)。比較対象は7月1日〜15日(15日分)および6月16日〜30日(15日分)
  • Search Console(envydesign.jp): 2026年7月16日〜30日(15日分)。7月31日分は取得時点で未反映のため除外しています
  • 日数の異なる期間を並べるため、比較は原則として1日あたり平均で行っています
  • 検索タイプ・国・デバイスの指定なし。日付の区切りはGA4がプロパティ設定の日本時間、Search Consoleが太平洋時間のため、両者は完全には一致しません
  • データ取得日: 2026年8月2日

AI経由の流入は、参照元が chatgpt.com・gemini.google.com・claude.ai・perplexity.ai・copilot.com のいずれかであるセッションを、チャネルグループによらず集計しています。なお、AIの回答を見たあとに検索し直して訪問した場合は参照元に痕跡が残らないため、この数字はAIの影響の一部しか捉えていない可能性があります。この論点は後半の指名検索の項目で扱います。

7月後半のAI流入|前期比2.2倍まで持ち直した

【調査データ】AI経由の訪問は35セッションでした。前の半月の15セッションから、実数で約2.3倍、1日あたりでは約2.2倍です。

期間AI経由セッション1日あたり
2026年6月後半392.60
2026年7月前半151.00
2026年7月後半352.19

ただし6月後半の水準に対しては1日あたり84%にとどまっており、完全に元の水準へ戻ったわけではありません。第6号では「15が谷なのか、水準の切り下がりなのか」を判断できずに持ち越していましたが、今回の回復により、谷(短期的な揺らぎ)だった可能性が高いと考えられます。ただし半月あたり数十セッションの規模では1〜2セッションの差が比率に大きく響くため、2期分の動きだけで水準が定まったと結論づけるのは早いとも考えています。

AI別の動き|Geminiが再び現れ、Perplexityは5期連続でゼロ

AIサービス6月後半7月前半7月後半
ChatGPT371329
Gemini104
Claude012
Copilot110
Perplexity000

ChatGPTが全体の8割強を占める構図は第6号から変わっていません。変化として記録しておきたいのは、Google系のGeminiが4セッションで再び現れたこと、そしてClaudeからの訪問が3期連続で確認され、少しずつ増えていることです。Perplexityは5月下旬以降、5期連続でゼロが続いています。

公開から5〜7日で、新しい記事に着地していました

【調査データ】今回のGeminiとClaudeからの訪問6セッションのうち3セッションは、この半月に公開したばかりの記事への着地でした。

とくに7月28日は、Geminiからの着地が同日に2件あり、そのうち1件はAIO・GEO対策コンサルティングのページでした。AI経由の訪問が記事だけでなくサービスページにも届いた日として記録しておきます。

【仮説】公開直後の記事にAI経由の訪問が届く現象は、これまでも断続的に観測してきました。今回は技術的な時事テーマ(脆弱性・アルゴリズム更新)の記事で起きています。答えが新しくないと成立しない質問では、AIが新しい情報源を拾いやすいのかもしれませんが、2件の観測にすぎないため、記事のテーマによる差があるとまでは言えません。

着地先|トップページと料金ページに集まる構図が続いた

【調査データ】ChatGPTからの29セッションの着地先です。なお、うち9セッションは着地ページが記録されていない(not set)ため、内訳は残る20セッションの実測になります。

着地ページセッション
トップページ6
料金ページ6
AIO・GEO・LLMOの違いの記事3
採用ページ(アシスタント職)2
その他(費用・実績など)3

トップページと料金ページで12セッション、内訳が判明している20セッションの6割を占めました。第6号で挙げた「着地は会社選定時に確認されやすいページ寄りが続くか」という問いに対しては、続いたという結果です。料金ページへの着地は前の半月の2セッションから6セッションに増えました。

Google検索は「表示が減ってクリックが増える」方向に反転した

【調査データ】Search Consoleの1日あたり平均を、7月前半を100とした指数で示します。実数のクリック数は掲載していません。

指標(1日あたり)7月前半7月後半変化
表示回数10087.5−12.5%
クリック100120.1+20.1%
CTR1.90%2.61%+37%

これまでこのシリーズでは、表示回数が伸びてもクリックが横ばいで、CTRが下がっていく動きを繰り返し記録してきました。検索結果でAIによる要約が答えを返すため、表示されてもクリックされにくくなるという読み方です。7月後半はその逆で、表示が減った一方でクリックが増えました。

【仮説】理由は特定できていません。考えられる要因としては、表示回数の少ない下位表示が減って上位表示の比率が上がったこと、検索需要そのものの構成が変わったこと、あるいは単なる半月単位の揺らぎなどがあります。1期だけの動きで構造が変わったと判断するのは危険なので、次号で継続を確認します。

【今号から常設】指名検索の定点観測を始めます

7月24日に公開した指名検索についての記事では、正式社名の検索クエリが2026年5月に突然現れたことを記録し、AIの回答画面からコピーされている可能性を仮説として書きました。そのなかで定点観測を続けると予告していたため、今号から常設の項目として数字を残していきます。

まず定義|同名の他社をどう外したか

社名に「envy」を含む会社やサービスは国内外に複数あり、プリンタの製品名やECテーマの名称など、まったく別の対象を探す検索も同じ文字列に混ざります。そのため、社名を明確に指すクエリだけを「指名検索」として集計しています。表記が近くても別の会社を指すもの(envy design co. など)は、文字列が似ているというだけの理由で取り込まないよう除いています。

扱いクエリ
集計対象envy design / envy designs / envydesign / envydesign.jp / 株式会社envy design
除外envy 単体 / エンビー・エンヴィ系 / 株式会社envy 単体 / envy design co. / site: 検索 / 他社名・他ブランドを含むもの

【調査データ】除外の妥当性を確かめるため、クエリごとのCTRも補助的に確認しました。2026年2月から7月までの6か月を合計すると、集計対象としたクエリ群のCTRは27.4%です。一方、除外した「株式会社envy」という部分形は、258回表示されてCTRは2.3%でした。CTRには掲載順位や検索結果の構成も影響するため、これだけで別の会社を探す検索だと断定はできません。ただし、自社を明確に指すクエリ群とは挙動が大きく異なるため、今回の集計からは除外しています。

【仮説】社名が他社と重なる場合、クエリの文字列だけで自社向けかどうかを判断するのは難しいのですが、掲載順位やCTRを補助材料として使えることがあります。自社を明確に探している検索では上位に表示された公式サイトがクリックされやすい一方、同じ文字列でも別の企業や商品を探している検索が多ければ、表示されてもクリックされにくくなります。同名企業が存在する会社では、クエリの内容・掲載順位・CTRを組み合わせて判断する方法が使える可能性があります。

月次のベースライン|6か月で表示が10倍になりました

【調査データ】2026年2月を100とした指数です。

クリック指数表示回数指数CTR
2026年2月10010060.0%
2026年3月15616058.3%
2026年4月21128744.2%
2026年5月15649318.9%
2026年6月4441,02026.1%
2026年7月3441,02720.1%

表示回数は2月の約10.3倍、クリックは約3.4倍になりました。クリックは6月に約4.4倍まで伸びたあと、7月は約3.4倍という水準です。段差がついたのは6月です。CTRが下がっているのは、表記が似た別の企業やサービスを探している検索にも表示される機会が増えたためかもしれませんが、現時点では断定できません。

半月推移|AI流入が持ち直しても、指名検索は連動しませんでした

【調査データ】6月前半を100とした指数です。

期間指名検索クリック指数指名検索の表示回数指数AI経由セッション(1日あたり)
2026年6月前半100100
2026年6月後半1111732.60
2026年7月前半951361.00
2026年7月後半681392.19

指名検索の記事では、AIからの直接流入が伸び悩んだ時期に、指名検索のクリックが増えていたことを書きました。今回は反対に、AIからの直接流入が1日あたり約2.2倍まで持ち直した一方で、指名検索のクリックは減っています。少なくとも直近の2つの観測では、両者は同じ方向に動いていません。

【仮説】現時点では、AIからの直接流入と指名検索は、短期的には独立した動きをしていると見るのが自然です。指名検索はAIの回答での露出だけでなく、外部メディアへの掲載、商談や名刺交換、季節性など複数の要因で動きます。AI経由の流入が増えた半月に指名検索も増える、という前提は置けません。AI施策の影響を観測するときは、両者を単純に合算せず、それぞれ別の指標として記録したほうが良さそうです。

外部要因についても確認しました。6月19日から22日にかけてプレスリリース配信サービス経由の流入が集中していますが、指名検索の段差は6月前半の時点ですでについており、この配信だけでは説明できません。7月後半にも同サービス経由の流入がありましたが、指名検索は伸びていません。外部掲載が指名検索を押し上げるという単純な関係も、今回のデータでは確認できませんでした。

次号までに整理したい数字

集計対象のうち「envydesign.jp」というドメインをそのまま入力したクエリは、7月に64回表示されて平均掲載順位が1.2位でありながら、クリックが発生していません。通常の指名検索とは挙動が異なるため、次号からはこのクエリを分離して管理します。自社での検索結果の確認や順位確認ツールなど、通常の見込み客による指名検索とは異なる表示が含まれている可能性を考えていますが、原因は特定できていません。

また、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートの仕様に記載のとおり、クリック数の少ないクエリはSearch Consoleに記録されない場合があります。小さな数字を扱う観測である以上、記録されなかった検索が一定数ある前提で読む必要があります。

第6号で挙げた5つの宿題への回答

第6号で確認したかったこと7月後半の結果
AI流入の総量は戻るか大きく持ち直しました。前期比2.2倍、ただし6月後半比では84%
着地は会社選定時に見られやすいページ寄りが続くか続きました。トップと料金で内訳判明分の6割
料金ページへの着地は継続するか継続し、2セッションから6セッションに増えました
Claudeの記事着地は続くか続きました。公開5日後・7日後の新しい記事に着地
Direct流入の山は繰り返すか繰り返しませんでした(次の項目で詳述)

Direct流入|前期に見えた山は再出現しませんでした

【調査データ】参照元が記録されないDirect流入は、1日あたり42.1セッションから32.8セッションへ、約22%減りました。第6号で記録した「中央値の2倍を超える山」も、今期の最大値は中央値比1.67倍にとどまり、数日続く塊は現れていません。

【仮説】これまでの観測では、Directの急増について、JavaScriptを実行するAI関連の自動アクセスが含まれている可能性を仮説としてきました。AI経由の流入が回復した半月に、その自動アクセス由来と見ていた山が縮んだことになります。この結果だけを見ると、「AI関連のクロールが増えれば、その直後にAI経由の流入も増える」という単純な対応関係は確認できません。ただし山の正体を特定できていない以上、この解釈も仮説の域を出ません。

8月前半に確認したいこと(第8号予告)

確認したい点仮説
AI流入は1日あたり2セッション台で定着するか7月前半の落ち込みが単発の谷だったと確認できるか
Geminiの再出現は続くかGoogle系AIからの実流入が定着し始めているか
公開5〜7日での新記事着地は再現するか新しい記事が早期にAIの参照対象に入る動きが続くか
表示減・クリック増の反転は続くかCTRの改善が構造的な変化か、半月単位の揺らぎか
指名検索とAI直接流入の非連動は続くか2つの経路が独立して動くという読みが妥当か

これらの結果は、第8号(2026年8月前半・8月中旬公開予定)でまとめてご報告します。

おわりに:第8号は8月前半データを8月中旬に公開予定

第6号は、シリーズを始めて以来もっとも数字が落ちた号でした。その次の半月で持ち直したことを同じ形式で記録できたのは、増えた期間だけを切り取らずに出し続けてきたからだと考えています。

今号から加えた指名検索の観測は、AI流入を参照元だけで測ることの限界を埋めるための項目です。初回から「AI流入と連動しなかった」という、こちらの期待とは違う結果になりましたが、そのまま記録することにしました。都合の良い数字だけを並べても、判断の材料にはならないと考えています。

AI検索流入の現状を知りたい方へ

自社サイトにAI経由の流入がどれだけ来ているか、指名検索がどう動いているかを確認したいものの、GA4やSearch Consoleのどこを見ればよいか分からないという段階でもご相談いただけます。この記事と同じ方法で、現状を一緒に確認するところからお手伝いします。AI検索対策の全体像はAIO・GEO対策コンサルティングのページにまとめています。

相談してみる

よくある質問(FAQ)

Q. AI流入が前期比2.2倍に回復したのは、何かの施策が効いたということですか?

そう言い切れる材料はありません。この半月に特別な施策を実施したわけではなく、記事の公開ペースも従来どおりです。半月あたり数十セッションの規模では短期的な揺らぎが大きく出るため、前の半月の落ち込みと今回の回復は、どちらも施策の効果というより変動幅の範囲と考えるほうが自然だと見ています。

Q. 表示回数が減ったのにクリックが増えたのは、良いことですか?

現時点では、良し悪しの判断より事実の記録として扱っています。表示が減った分、上位に表示される比率が上がった可能性はありますが、検索需要の構成が変わっただけという説明も成り立ちます。1期だけの動きで構造の変化と判断するのは早いと考えています。

Q. 指名検索を自社で観測するとき、何から始めればいいですか?

Search Consoleで社名を含むクエリを抽出し、自社を指すものとそうでないものを分けるところからです。同名の企業やサービスが存在する場合は、CTRの差が判断材料になることがあります。自社を探している検索はCTRが高く出やすく、別の対象を探している検索は表示されてもクリックされにくい傾向があります。

Q. AI流入が増えれば指名検索も増える、と考えてよいですか?

今回のデータではそうなりませんでした。AI経由の直接流入が1日あたり約2.2倍まで持ち直した半月に、指名検索のクリックは増えていません。指名検索は外部メディアへの掲載や商談など複数の要因で動くため、AI流入の増減と同期するとは限らないと考えています。

Q. 半月ごとに数十セッション規模のデータを追う意味はありますか?

規模は小さいですが、AI検索経由の流入を継続的に定点観測した公開データは多くありません。増えた期間も減った期間も同じ形式で公開することで、これからAI検索対策を検討する方が現実的な期待値を持てる材料になると考えています。

出典

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株式会社ENVY DESIGN

代表取締役/ディレクター/デザイナー

Web業界歴14年。これまでに 500件以上のWeb制作プロジェクトに携わり、企業サイト、採用サイト、ECサイトなど幅広い領域を手がけてきました。ディレクションだけでなく、デザイン・コーディングまで一貫して対応できるのが強みです。近年はAIO(AI Optimization)・GEO領域に注力し、ChatGPTやPerplexity、Google AI Overviewなど生成AI検索からの引用獲得を支援しています。

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