公開・検収|ホームページ制作の流れ Step 6
Step 6の公開・検収は、Step 5で実装とステージング環境での確認を終えたWebサイトを、本番環境へ公開する工程です。本番サーバーへの移行、DNS・SSL設定、公開前後の動作確認、お客様による検収までを進めます。
公開作業そのものだけでなく、リニューアル時のリダイレクトや解析環境の設定、公開後の確認まで含めて、サイトを正式に運用できる状態へ整えます。
Step 6で行うこと
公開・検収では、ステージング環境で確認を終えたサイトを本番環境へ移し、正式に公開します。主な作業は、本番サーバーへの移行、DNS・SSL設定、Google Analytics 4やGoogle Search Consoleなどの解析環境の設定、公開前後の動作確認、お客様による検収です。
リニューアルでURLが変わる場合は、旧URLから新URLへの301リダイレクトも設定します。
この工程が完了すると、本番URLで一般公開され、お客様による検収まで終わった状態になります。その後、Step 7の運用・保守フェーズへ移行します。
公開作業は短いが、その前後の準備とフォローが大切
公開作業そのものは数時間で完了することが多いですが、その前後の準備と確認に時間をかけることが、安定した公開とトラブル回避につながると考えています。
事前のチェックリストに沿って、リンク切れ・表示崩れ・フォーム動作・構造化データの妥当性などを確認し、本番公開直後にも同様の確認を行います。リニューアルの場合は、旧サイトからのリダイレクト設計や、検索エンジンへの影響にも配慮します。
公開・検収で進めること
公開・検収の中では、主に以下のテーマを進めていきます。
1. 本番サーバーへの移行・ドメイン設定
ステージング環境で構築したサイトを、本番サーバーへ移行します。DNS設定、SSL(HTTPS)の有効化、メール設定への影響確認なども合わせて進めます。
既存サーバーをそのまま利用する場合と、新規にサーバーを契約する場合で手順は変わりますが、いずれもダウンタイムが最小限になるよう調整します。
2. 解析環境・サーチコンソールの設定
Google Analytics 4、Google Search Console、Microsoft Clarityなど、サイトの状態を把握するために必要な解析環境を設定します。お客様の希望に応じて、コンバージョン計測やイベント計測の初期設定も行います。
3. 公開前の最終チェック
本番公開の前に、以下のような項目を最終チェックします。
- 全ページの表示確認(PC・スマートフォン・主要ブラウザ)
- リンク切れの有無
- フォームの動作と通知メール・自動返信メールの確認
- title・meta description・canonicalなどの基本設定
- noindex・robots.txtの状態
- 構造化データの妥当性
- 表示速度の確認
- SSLと混在コンテンツの確認
- 管理画面などのセキュリティ設定
- Google Analytics 4などの解析タグ
- リニューアルの場合は301リダイレクト
ステージング環境では検索エンジンに登録されないようnoindexを設定していることがあるため、本番公開時に解除されているかも確認します。
4. リニューアル時のリダイレクト設計
サイトリニューアルでURLが変わる場合は、旧URLから対応する新URLへの301リダイレクトを設定します。旧URLからの評価や流入をできるだけ損なわないために重要な作業です。
旧サイトのURLを確認し、次のように整理します。
- URLをそのまま維持するページ
- 新しいURLへ移るページ
- 複数ページを統合するページ
- 廃止するページ
旧URLをすべてトップページへ転送するのではなく、内容が対応する新しいページへ個別に設定することを基本としています。
あわせて内部リンク、canonical、XMLサイトマップなども新しいURLへ更新し、公開後はGoogle Search Consoleでクロール・インデックスの状態を確認します。
5. 本番公開・直後の動作確認
公開作業を実施し、本番環境で同様のチェックを行います。公開直後に問題があれば、速やかに修正対応します。
6. お客様による検収
検収期間として一定の確認期間を設け、お客様にサイト全体をご確認いただきます。気になる点があれば、検収期間内にフィードバックをお寄せください。
検収完了をもって、本プロジェクトの納品完了となります。
公開当日に何が起きるか
公開作業そのものは数時間で終わることが多い一方で、当日の動きは案件によって変わります。ここでは、実際の進み方と、確認している内容を書きます。
当日の時間帯の考え方
公開は営業日・営業時間内を基本としています。公開直後に表示や動作の問題が見つかったとき、その場で対応できる時間を確保しておく必要があるためです。
公開作業は手動で行うため、◯時ちょうどの公開が難しい場合があります。プレスリリースやキャンペーンと連動させる場合は、前後の余裕を含めて事前にご相談ください。影響が大きい場合は、夜間・休日の対応を検討することもあります。
曜日については、金曜の公開は避けるようにしています。公開直後に見つかった問題への対応が、翌営業日まで空いてしまうことがあるためです。
DNSの切り替えを伴う場合
サーバーを移す場合は、DNSの設定変更が必要になることがあります。DNSの設定変更が各環境へ反映されるまでには時間がかかることがあり、見る人の環境によって新旧どちらのサイトが表示されるかが一時的に分かれる場合があります。
そのため、切り替えの前後に旧サイト側で更新を行うと、その内容が新サイトに引き継がれないことがあります。公開日をまたいで更新の予定がある場合は、どちらの環境で作業するかを事前に確認しておくと安全です。
ドメインの移管を伴う場合の手順とダウンタイムの考え方は ドメイン移管でサイトは止まる?|お名前.comからさくらへ移管する手順とダウンタイム対策 に実際の手順を書いています。
公開直後に確認すること
公開後、まず次の項目を確認します。ステージング環境では正常でも、本番環境で初めて分かる問題があるためです。
- トップページと主要ページが本番URLで正しく表示されるか
- httpsで表示され、混在コンテンツの警告が出ていないか
- お問い合わせフォームを実際に送信し、通知メールと自動返信メールが届くか
- スマートフォンでの表示と、電話番号のタップ発信
- リニューアルの場合、旧URLにアクセスして新URLへ転送されるか
- 解析タグが本番環境で動作しているか
フォームは特に、本番でメールの送信元や宛先が変わることがあるため、公開後にもう一度送信して確認します。
問題が見つかったときの戻し方
公開直後に問題が見つかった場合、修正して進めるか、いったん元に戻すかを判断します。判断の基準は、閲覧している人に影響が出ているかどうかです。
表示崩れや文言の誤りであれば、その場で修正します。フォームが動かない、決済や会員機能に影響が出ているといった場合は、復旧を優先します。
戻し方は案件によって変わります。旧サイトのデータをそのまま残しておき、必要に応じて書き戻す方法や、DNSの設定を旧サーバー側へ戻す方法などがあります。
ただし、DNSを元に戻す場合も環境によって反映まで時間がかかることがあります。そのため、どの方法で復旧できる状態にしておくかを、サーバー構成と移行内容に応じて事前に決めています。
会員情報や購入履歴を引き継ぐ場合
ECサイトやCMSの移行では、公開日の作業が「表示の切り替え」だけでは終わりません。
BRILLIAGE の案件では、既存カートからShopifyへの全面移行にあたり、会員情報・ポイント残高・購入履歴・レビューをすべて引き継ぐ必要がありました。それぞれ形式が異なるため、変換と整形、検証を繰り返しています。
既存の会員が移行後も同じアカウントでログインでき、ポイントや履歴をそのまま確認できる状態で本番へ切り替えました。制作期間は8か月です。
こうした案件では、切り替えの直前にもう一度データを移し直す必要があるため、公開日の作業時間は通常より長くなります。移行するデータの種類と量が分かった時点で、当日の進め方を個別にご相談しています。
公開当日は、静かに終わるのが正常です
公開日にトラブルが起きるかどうかは、当日の作業だけでなく、その前のテストと検収で決まる部分が大きいと考えています。
300ページのサイトリニューアルを担当した案件では、検収の段階でリンクの誤りをご指摘いただきました。一方で、公開当日のトラブルはありませんでした。
事前のテストと検収で問題を拾えていれば、公開当日は大きな出来事なく終わります。この案件の工程は 300ページのサイトリニューアル実録|保険業サイトの9ヶ月を工程順に振り返る に書いています。
一社の実務経験であり、すべての案件に当てはまるとは限りません。ただ、私たちは公開日を「何も起きない日」にするために、その前の工程に時間を使うことを大切にしています。
公開・検収の進め方
公開・検収は、Step 5で実装まで完了し、ステージング環境での動作確認が終わった時点からスタートします。
公開のスケジュールは、お客様の事業の都合(プレスリリースとの連動、キャンペーンとの連動など)に合わせて柔軟に調整します。営業日・営業時間内の公開を基本としていますが、影響が大きい場合は、事前にご相談のうえで夜間・休日対応を検討することもあります。
アウトプット(成果物)
公開・検収の工程では、以下のような状態に仕上げてStep 7に引き継ぎます。
- 本番URLで公開されたWebサイト
- Google Analytics 4・Google Search Console等の解析環境
- 管理画面のログイン情報・運用ドキュメント
- 検収完了のご確認
所要期間の目安
公開・検収の所要期間は、サーバー・ドメインの状況や検収内容によって変動しますが、概ね以下を目安としています。
- 通常規模:1〜2週間
- 大規模・複雑なリニューアル:2〜3週間
公開作業そのものは数時間で完了することが多いですが、上記は公開前の最終確認、お客様による検収、公開後の動作確認までを含めた期間です。
お客様にご協力いただきたいこと
公開・検収では、検収期間中の動作確認と、公開タイミングの調整が中心となります。
- 公開タイミングのご相談・ご判断
- ドメイン・サーバー情報のご提供(既存環境を利用する場合)
- 検収期間中の動作確認とフィードバック
- 社内関係者への確認・共有
- 公開後の社外向け告知の準備(プレスリリース・SNS発信など)
次のステップ|Step 7「運用・保守」へ
公開・検収が完了した後は、Step 7「運用・保守」へと移行します。
Step 7では、公開後の定期メンテナンス、セキュリティアップデート、コンテンツ更新サポート、アクセス解析の継続的な活用など、サイトを長く健全に運用していくための取り組みをご紹介します。
公開・検収に関するよくあるご質問
Q. 公開のタイミングはどう決まりますか?
お客様の事業の都合に合わせて柔軟に調整します。プレスリリースの発信日、キャンペーンの開始日、決算期、社内の体制整備など、ご希望のタイミングに合わせて公開作業のスケジュールを組みます。
Q. リニューアルの場合、検索順位への影響はありますか?
URL構造やページ構成を大きく変更するリニューアルでは、一時的に検索順位や表示回数が変動することがあります。
URLが変わる場合は、旧URLと新URLの対応を整理して301リダイレクトを設定し、内部リンク、canonical、XMLサイトマップなどを新しいURLへ更新します。公開後はGoogle Search Consoleでクロールやインデックスの状態を確認します。
URLを変更しないページについても、内容や内部リンク構造が大きく変われば検索結果が変動する可能性があります。検索順位を完全に維持できるものではありませんが、移行による不要な損失をできるだけ抑えるよう設計します。
Q. 公開後すぐに、Google検索に出てくるようになりますか?
必ずすぐに表示されるわけではありません。Googleが新しいページを発見してクロール・インデックスするまでには時間がかかります。数日で認識されることもありますが、サイトやページの状態によっては、それ以上かかる場合もあります。
重要なページについては、Google Search ConsoleのURL検査からインデックス登録をリクエストできます。複数のページを公開する場合は、XMLサイトマップも利用します。
ただし、インデックス登録をリクエストしたからといって、クロールやインデックス、検索結果への表示が保証されるものではありません。
Q. 検収期間はどのくらいですか?
通常は1〜2週間を目安にご案内しています。ただし、お客様の社内体制や確認の進捗に応じて柔軟に調整可能です。検収期間内に確認いただき、必要な修正があればフィードバックをお寄せください。
Q. ドメインやサーバーの手配は、お任せできますか?
新規にドメイン・サーバーを取得する場合のサポートも可能です。既存のドメイン・サーバーをご利用の場合は、設定変更のサポートを行います。なお、ドメイン・サーバーの契約自体はお客様名義での契約を推奨しており、ENVY DESIGNでは代行を行いません。
公開後の運用まで含めた対応範囲は、ホームページ制作サービスのページにまとめています。
お問い合わせ
ENVY DESIGNへのお問い合わせは、お問い合わせフォームよりお願いいたします。
出典
- サイト移転(URLの変更あり)|Google 検索セントラル
- URL 検査ツール|Search Console ヘルプ
- サイトマップの作成と送信|Google 検索セントラル
- Schema.org(構造化データの公式仕様)
- Web Vitals(Core Web Vitalsの公式定義)