制作会社の見積もりが比較できない(金額も項目もバラバラで判断できない)
「複数の制作会社から見積もりを取ったが、金額が3倍以上違って判断できない」「項目の書き方も会社ごとにバラバラで、横に並べて比べられない」「高すぎても発注できないし、安すぎても不安になる」――ホームページ制作の相見積もりで、こうした戸惑いはとてもよく起こります。
結論から言うと、ホームページ制作の見積もりは、金額そのものではなく「その金額に何が含まれているか」で比べる必要があります。同じ「ホームページ制作」という言葉でも、作り方によって中身がまったく違うため、金額だけを横に並べても比較になりません。
本ページでは、なぜ制作会社によって金額がこれほど違うのか、その価格差は何から生まれているのか、そして見積もりをどう読めばいいのかを、制作会社の立場から正直にご紹介します。
このページでわかること
このページでは、「制作会社の見積もりが比較できない」という状況について、価格差がなぜ生まれるのか、金額に何が含まれているのか、そしてどう比較すればいいのかを整理します。
相見積もりを取ったものの、金額の差が大きすぎて判断できない、という方に、参考にしていただける内容です。
同じ「ホームページ制作」でも、金額が3倍以上違うことがあります
ホームページ制作の見積もりを複数社から取ると、金額が3倍以上違うことは珍しくありません。価格の差がありすぎて、何を基準に選べばいいか分からなくなる。これはよく聞くお悩みです。
判断が難しいのは、金額の幅が大きいだけでなく、見積もりの書き方も会社ごとに違うからです。「一式◯◯円」とだけ書かれた見積もりもあれば、項目ごとに細かく分かれた見積もりもあります。これでは、横に並べても何と何を比べていいのか分かりません。
そして多くの方が、「高すぎても発注できないが、安すぎても怖い」という状態になります。この感覚は正しいものです。金額の高い安いには、必ず理由があるからです。
価格差は、何の違いから生まれるのか
同じ「ホームページ制作」で金額が大きく変わるのは、作り方そのものが違うからです。主な違いを挙げます。
テンプレートか、ゼロからの設計か
テンプレートを使う場合は、すでに出来上がった枠に、画像やテキストを差し替えていく作業になります。家でいえば、外壁を塗り替えるようなもので、構造そのものは変えられません。
一方、ゼロから設計する場合は、土台から作るため、目的や特徴に合わせて自由に形を決められます。その代わり、当然ながら手間も費用もかかります。
原稿や写真を、誰が用意するか
原稿や写真をお客様に用意していただく場合、制作側の工数はかかりません。
一方、制作側で取材や撮影まで行う場合は、ディレクター、インタビュアー、ライター、カメラマンなど、数名のプロが関わります。撮影後の写真のレタッチや、ライティングにも日数がかかります。それだけの専門家が動いて、よいものを作ろうとするから、費用が上がります。発注先選定の基本的な考え方は、中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21のような公的な情報源で確認しておくのも一つの方法です。
作って終わりか、運用まで伴走するか
「とりあえずあればいい」サイトと、「会社の営業として動かす」サイトでは、作り方もその後もまったく違います。
あればいいだけなら、作って納品して終わり(簡単な保守は必要ですが)で済みます。仕事を受注するためのサイトなら、公開後も継続的に手を加えていく必要があります。数ページのパンフレットを作るのと、辞書を作るのが違うのと同じで、成果を出すサイトにはそれなりの専門性が必要になります。
修正回数や保守の範囲
修正回数に制限を設けている会社もあれば、無制限で対応する会社もあります。たとえばENVY DESIGNでは、制作中の修正回数に明確な上限を設けず、必要な調整を行いながら進めています。保守も、WordPressか静的サイトかで内容が変わりますし、万が一のときに優先して対応してもらえるかどうかでも変わります。こうした「見積もりに表れにくい部分」も、金額の差に含まれています。
金額に含まれているのは、作業だけではありません
見積もりの金額には、目に見える作業以外のものも含まれています。
- 何が含まれるか(設計、原稿、撮影、運用、保守など)
- 何を作るべきかを整理する時間や、必要な判断を一緒に行う時間
- 公開後に相談できる体制
- 制作会社のブランド力や知名度
- 企業としての安心料(倒産リスクの低さ、対応の確実さ)
つまり、「制作費=作業費」ではありません。要件を整理し、必要な判断を一緒に行い、公開後に相談できる体制まで含めて、金額を見る必要があります。
同じ金額でも、有名な会社のブランド料が乗っている場合もあれば、純粋に手間のかかる作り方をしているから高い場合もあります。逆に安い場合も、テンプレートで効率化しているのか、含まれるものを削っているのかで意味が変わります。
正直に言えば、制作会社を経営している私でも、他社の見積もりを並べて選ぶのは、かなり難しいことだと思います。それくらい、ホームページ制作の見積もりは中身が見えにくいものです。
安さだけで選ぶと、何が起きるか
予算が限られている方や、「どこに頼んでも成果物は大きく変わらない」と考えている方は、いちばん安いところに頼む傾向があります。
それ自体が間違いというわけではありません。企業のフェーズによっては、最低限のサイトで十分な場合もあります。たとえば、AIツールや簡易的な作成サービスを使って、まずは「とりあえずある」状態を作るだけで十分な段階もあります。
ただし、人が設計からこだわって作るサイトとは、まったく別物だということは知っておいた方がいいです。安いサイトには、運用のことが考えられていなかったり、後から手を加えにくかったりする制約があることが多くあります。「とりあえずあればいい」のか「会社の営業として使いたい」のか。そこが決まると、選ぶべき価格帯も見えてきます。
見積もりを比較するときに見るべきこと
金額を横に並べる前に、次の点を各社に確認すると、比較できるようになります。
- テンプレートか、ゼロからの設計か
- 原稿・写真は自社で用意するのか、制作側で用意するのか
- 公開して終わりか、公開後の運用も含まれるのか
- 修正回数や保守の範囲はどうなっているか
- 何が含まれていて、何が含まれていないのか
これらをそろえて初めて、金額が同じ土俵に乗ります。安く見える見積もりに何が含まれていないか、高い見積もりが何にお金をかけているかが見えれば、判断ができるようになります。
見積もりが比較しにくいときは、各社に同じ質問をするのがおすすめです。「原稿作成は含まれていますか」「写真撮影は含まれていますか」「公開後の修正や保守はどこまで含まれますか」「テンプレート利用ですか、オリジナル設計ですか」といった条件をそろえて尋ねると、金額の違いが見えやすくなります。金額そのものだけを見るのではなく、前提条件をそろえることが、比較できるようになる近道です。
最後に、ENVY DESIGNの立場も正直にお伝えします。制作会社には、ENVY DESIGNより高いところも、安いところもあります。ただ、中小企業にとっては、安さだけでも高級感だけでもなく、「必要なところにきちんと手をかける、ちょうどいいライン」が大切だと考えています。ENVY DESIGNは、そのバランスを重視したホームページ制作を行っています。
よくある質問
Q. 見積もりは、金額が安い方を選べばいいですか?
金額だけで選ぶのはおすすめしません。安い見積もりには、原稿・写真の用意や、公開後の運用、修正対応などが含まれていないことがあります。何が含まれているかをそろえて比べることで、本当に安いのかが分かります。
Q. なぜ会社によって、こんなに金額が違うのですか?
作り方が違うためです。テンプレートを使うか、ゼロから設計するか。原稿や写真を誰が用意するか。公開後の運用まで含むか。これらによって、かかる手間も人数も変わるため、金額に大きな差が出ます。
Q. 高い見積もりは、ぼったくりということですか?
必ずしもそうではありません。手間のかかる作り方をしている場合や、取材・撮影・運用まで含まれている場合は、相応の費用になります。一方で、ブランド力や知名度が金額に乗っていることもあります。何にお金がかかっているかを確認することが大切です。
Q. とりあえず安く作って、後から作り直すのはありですか?
企業のフェーズによっては、ありです。まずは最低限のサイトで十分、という段階もあります。ただし、後から本格的に作り直す場合、最初の費用が無駄になることもあるため、今後の使い方を見据えて判断することをおすすめします。
Q. 他社の見積もりを見てもらうことはできますか?
はい、可能です。金額の高い安いだけで判断するのではなく、何が含まれていて、何が含まれていないのかを一緒に整理できます。必要に応じて、比較しやすいように項目を分解して確認します。
見積もりの比較に迷っている段階でも、ご相談いただけます
複数社の見積もりを前に、どう判断すればいいか分からない、という段階でも、相談から始めて問題ありません。
ENVY DESIGNでは、お客様の目的やフェーズを伺いながら、どんな作り方が合うのか、どこにお金をかけるべきかを一緒に整理します。他社の見積もりについて、何が含まれているのかを読み解くお手伝いもできます。
「見積もりの違いが分からない」という段階でも、まずは現在の状況のままご相談ください。