AI検索(ChatGPT等)に自社のホームページが出てこない
ChatGPTに自社の会社名を入れても、まともな説明が返ってこない。「東京 Web制作会社」と聞くと他社ばかりが並ぶ。Googleでは検索結果に出ているのに、AIの回答には一度も登場しない。
ここ1年、こうしたご相談が目立って増えています。
先にお伝えします。
AI検索にホームページが出てこないときは、まず次の4つを確認します。
- AIや検索エンジンからページを取得できる状態になっているか
- AIが会社を説明できる一次情報があるか
- 自社以外の場所にも会社の情報が存在するか
- サイト内でサービスや専門領域がつながっているか
そして、どこが弱いかは、会社名・サービス名・「業種+地域」の3つの聞き方を複数のAIで試すだけでも、ある程度の見当を付けられます。
このページでは、原因の見分け方と打ち手の順番、そして私たちENVY DESIGNが自社サイトを実験台にして観察してきた「あるAIには出るのに、別のAIには出ない」という現象を、一例としてお伝えします。
AIに出てこないのは、検索順位だけでは説明できません
AI検索やAIによる回答機能は、従来の検索結果をそのまま順位順に読み上げているわけではありません。
質問に応じて関連する情報を探し、複数の情報を組み合わせながら回答を生成するものがあります。
ただし、「SEOとAI検索は別物」と考えるのも正確ではありません。
Googleは2026年5月に公開した生成AI機能向けの公式ガイドで、AI OverviewやAI ModeがGoogle検索のコアランキングシステムや品質システムを利用して、関連するWebページを取得していると説明しています。
つまり、従来のSEOはAI検索でも土台になりますが、検索順位が高いだけで必ずAIの回答に登場するわけでもありません。
その会社について、AIが回答に使える具体的な情報があるか。
質問に対応するページがあるか。
他の情報源と内容が一致しているか。
こうした要素も関係します。
Yextが2025年7月1日〜8月31日にChatGPT・Gemini・Perplexityの680万件のAI引用を分析した調査では、引用元の44%が企業自身のWebサイト、42%が企業側で管理できるリスティングでした。
合わせて約86%が、企業自身で直接管理できる情報源です。
さらにレビューやSNSなど、企業が直接管理できないものの影響を与えられる情報源も8%ありました。
実店舗を持つローカルビジネスを中心にした調査であり、日本のBtoB企業にそのまま当てはめることはできません。それでも、AIに使われる情報のかなりの部分が、企業自身で整備できる範囲に存在するという点は参考になります。
「AIに出てこない」という状態を、特殊なAI対策をしていないからだと考える必要はありません。
まずは、AIが会社について説明するときに使える情報が、Web上に十分あるかから確認します。
SEOでは上位に出ているのにAIでは引用されない場合については、SEOで上位なのにAIに引用されないで別途切り分けています。
よくある原因
多くの場合、次のいくつかが重なっています。
1. AIや検索エンジンから必要なページを取得できない
最初に確認したいのは技術的な部分です。
どれだけ詳しい情報を書いていても、そのページを検索エンジンやAIの検索機能が取得できなければ、回答には使われません。
たとえば、
- ページがnoindexになっている
- robots.txtでクロールを制限している
- ログインしなければ内容を見られない
- JavaScriptの実装によって本文を取得しづらくなっている
- 重要な情報がサイト内検索の結果にしか存在しない
といった状態です。
Googleの生成AI機能については、通常のGoogle検索でインデックスされ、検索結果に表示できる状態であることが基本条件です。
ChatGPTなどGoogle以外のサービスでは仕組みが異なりますが、まず「公開されたWebページとして問題なく取得できるか」を確認するのが出発点です。
2. AIが会社を説明できる一次情報が薄い
会社概要が数行。
料金は「お問い合わせください」のみ。
実績ページは会社名や画像の羅列。
サービスについても「高品質なサービスを提供します」としか書かれていない。
人が雰囲気で理解できても、第三者がその会社について説明するための具体的な材料が少ない状態です。
特に、
- 何をしている会社か
- 誰を対象にしているか
- どのようなサービスを提供しているか
- 料金はいくらくらいか
- どのような実績があるか
- 誰が運営しているか
といった情報は、会社を説明するときの骨格になります。
「多数の実績があります」より、「創業14年・500件超の制作実績」。
「柔軟に対応できます」より、「10ページの企業サイトを60万円(税抜)から制作」。
AI対策だから特別な文章を書くのではなく、第三者が読んでも具体的に説明できる情報へ置き換えると考える方が分かりやすいと思います。
会社案内に何を書くかについては、会社案内ページに書く19項目で整理しています。
3. 自社以外の場所に会社の情報がほとんどない
AIが利用する情報源は、自社サイトだけではありません。
各種リスティング、業界ポータル、ニュース、レビュー、SNS、他社サイトなど、質問やサービスによってさまざまな情報源が使われます。
自社サイトには詳しく書かれている一方で、
- 業界ポータルへの登録がない
- プレスリリースを出したことがない
- メディア掲載がない
- 取引先やパートナーから紹介されていない
- 第三者から社名を言及される機会がほとんどない
という会社もあります。
だからといって、AI対策のために大量の言及を作ればよいわけではありません。
Googleも、生成AI検索向けに不自然な言及を追い求める必要はないと案内しています。
大切なのは、実際の事業活動の中で生まれる第三者情報を、Web上にも残していくことです。
4. サイト内でテーマがつながっていない
ページ数は多いのに、関連するページ同士がつながっていないサイトもあります。
たとえばWeb制作会社なのに、
- サービスページ
- 料金ページ
- 制作実績
- FAQ
- Web制作の記事
がそれぞれ独立して存在し、相互にほとんどリンクされていない状態です。
また、似た内容の記事が複数存在し、どのページがそのテーマの中心なのか分からなくなっているケースもあります。
これはAIだけの問題ではなく、従来のSEOでも重要な部分です。
個々の記事だけではなく、サイト全体を見ると「この会社は何について詳しいのか」が読み取れる状態にする必要があります。
ENVY DESIGNでは、Google系AIと非Google系AIで認識に差が出ています
ここからは、私たちENVY DESIGNが自社サイトを使って観察している内容です。
一社だけの観察であり、AIの挙動も頻繁に変化するため、一般的な法則ではなく2026年時点の一例としてご覧ください。
【調査データ】AI経由の訪問は12か月で約3倍になりました
GA4で確認できたAI検索経由の訪問は、月12.8セッションから12か月で38.7セッションへ増加し、2026年5〜6月には月70セッションを超えました。
- 2026年5月:76セッション
- 2026年6月:72セッション
この期間に行ってきたのは、
- 会社情報の拡充
- 料金情報の公開
- FAQの追加
- 用語集の拡充
- 課題別ページの追加
- 関連ページ同士の内部リンク
といった通常のサイト改善です。
AIだけに向けた特殊なページを大量に作ったわけではありません。
【調査データ】AI経由の訪問の67.5%が料金ページに直接着地しました
2026年春に計測した複数AIからの流入では、AI経由訪問の67.5%が料金ページに直接着地していました。
AIからリンクをクリックした人が、トップページではなく料金ページへ直接来ているということです。
ここから、料金のような具体的な一次情報が、AI経由で企業を比較する場面と相性がよい可能性があると考えています。
もし料金を「お問い合わせください」としか掲載していなければ、少なくともこの入口は作れませんでした。
【調査データ】AIによってENVY DESIGNの説明が違います
一方、AIごとの認識にはかなり差があります。
私たちが継続して確認している範囲では、Google系のAI機能ではENVY DESIGNのAI検索対策やその検証について触れられることがあります。
一方、ChatGPT・Perplexity・Claudeでは、「東京のWeb制作会社」という一般的な説明に留まるケースがあります。
同じ会社について聞いても、AIによって回答が違う状態です。
私たちは、このAI間の認識差を社内で「存在ギャップ」と呼び、継続して記録しています。
ただし、AIの回答は質問文、利用者の場所、過去の会話、検索機能の有無、回答時点などによって変わります。
「Geminiなら必ず出る」「ChatGPTには出ない」という固定した状態を意味するものではありません。
【調査データ】公開2〜3日でGoogle AI Overviewに引用された例もあります
ニッチなテーマで公開した記事が、公開から2〜3日でGoogle AI Overviewに引用された事例も確認しています。
一方、同じ記事がChatGPTやPerplexityなどでも同じ速度で認識されるわけではありません。
数か月たっても回答に現れない記事もあります。
この違いからも、「AIに出てこない」という相談では、どのAIの、どの機能の話なのかを分ける必要があります。
【仮説】一次情報とサイト構造だけでは埋まらない差があると考えています
Google系AIでの露出が増えた背景には、サイト内の一次情報とテーマ構造を継続して整えてきたことが影響しているのではないかと考えています。
一方で、Google以外のAIとの認識差については、自社サイト以外の情報源の量や種類も関係しているのではないかという仮説を持っています。
現在は、外部のリスティングや第三者情報の整備も進めながら変化を観測しています。
まだ測定中であり、確定した結論ではありません。
見分け方と、打ち手の順番
手順1:3つの聞き方を、複数のAIで試す
まず、次の3種類を試します。
会社名
「○○株式会社について教えて」
サービス名
「○○を提供している会社を教えて」
業種+地域
「東京の○○会社を教えて」
ChatGPT、Gemini、GoogleのAI機能、Perplexity、Claudeなど、複数のサービスで確認します。
Web検索の有無を選べるサービスでは、条件を揃えて比較してください。
またAIの回答には揺れがあるため、一度の回答だけで判定する必要はありません。
見るのは順位ではなく、
- 会社名を正しく認識しているか
- 事業内容を正しく説明しているか
- サービス候補として登場するか
- 引用・参照されているページはどこか
- AIによって結果に差があるか
です。
会社名でも正しい説明が返ってこない場合は、一次情報や情報取得の状態から確認します。
会社名では正しく説明されるのに、サービス名では候補に入らない場合は、サービスについての情報量、サイト構造、外部情報などを確認します。
特定のAIだけ結果が大きく違う場合は、そのAIが利用している情報源や検索機能の違いも考える必要があります。
3クエリ×複数AIを見るだけでも、最初の切り分けには十分使えます。
手順2:一次情報を棚卸しする
次に、自社サイトを確認します。
最低限見たいのは、
- 会社概要
- サービス
- 料金
- 実績
- FAQ
- 代表者・担当者情報
です。
「AI向けに書けているか」ではなく、「このサイトだけを読んだ第三者が、会社について正確に説明できるか」という目線で確認します。
「できます」ではなく「何をしているか」。
「多数の実績」ではなく「どの分野で何件あるか」。
「リーズナブル」ではなく「いくらからなのか」。
料金も正確な総額を出せないのであれば、価格帯や料金が決まる条件を公開できます。
構造化データについても、OrganizationやPersonなど、ページに書かれている内容と一致するものは通常のSEO施策の一環として整備します。
ただし、構造化データを入れるだけでAIに引用されるわけではありません。
Googleも2026年の公式ガイドで、生成AI検索のための特別な構造化データは必要ないと説明しています。
手順3:外部の情報を確認する
次に、自社以外のWebサイトにどのような情報があるかを確認します。
たとえば、
- Googleビジネスプロフィール
- 業界ポータル
- 業界団体
- プレスリリース
- メディア記事
- パートナー企業のサイト
- 導入事例
- インタビュー
- SNS
などです。
ここで目的にするのは、「AI対策用のリンクや言及を増やすこと」ではありません。
実際に存在する会社情報や事業活動が、Web上でも確認できる状態を増やします。
会社名・所在地・電話番号・URL・事業内容などの基本情報について、古い情報や表記のばらつきがないかも確認します。
手順4:サイト内のテーマをつなぐ
サービスページを中心に、
- 料金
- 実績
- FAQ
- 課題別ページ
- 用語解説
- 関連記事
を内部リンクでつなぎます。
同じテーマについて複数の記事がある場合は、どのページを中心として扱うのかも決めます。
「ページを増やすこと」と「テーマを強くすること」は同じではありません。
必要なページを作ったうえで、サイト全体として専門領域が読み取れる状態を作ります。
手順5:制作会社に頼むなら、こう伝える
AI検索対策を制作会社へ相談するときに、「AIに出るようにしてください」だけでは、具体的に何を行うのか分かりません。
たとえば、次のように聞くと提案内容を比較しやすくなります。
- 「会社名・サービス名・業種の3種類で、現在どのAIに出ていて、どこに出ていないか確認してください」
- 「情報取得・一次情報・外部情報・サイト構造のどこに問題があるか分けて説明してください」
- 「GoogleのAI機能とChatGPT・Perplexityなどで、確認方法や施策をどう分けるのか教えてください」
- 「施策を行ったあと、何を指標として変化を測るのか教えてください」
この4つに具体的に答えられるかを見ると、単に「GEO対応」と書かれているだけの提案とは比較しやすくなります。
Googleが「AI対策として必要ない」としているものもあります
Googleは2026年5月に、Google検索の生成AI機能向けの公式ガイドを公開しました。
そこで、生成AI検索のためだけに行う必要がないものとして、いくつかの施策を挙げています。
たとえば、
- llms.txtなどAI用の特別なファイル
- AIのためだけに文章を細かく分割すること
- AI専用の書き方への変更
- 不自然な言及をWeb上に作ること
- AI対策だけを目的として構造化データを過剰に追加すること
です。
特にllms.txtについては、Google検索は利用せず、Google検索での表示や順位にはプラスにもマイナスにもならないと明記されています。
私たちENVY DESIGNでもllms.txtを設置していますが、Google向けではなく、Google以外のAIや今後の利用状況を確認するための実験です。
AI検索対策を依頼するときに、こうした施策を「必須」と説明された場合は、どのAIに、どのような根拠で効果があるのかを確認した方がよいと考えています。
ENVY DESIGNで行っている取り組み全体は、AI検索対策(AIO・GEO・LLMO)でまとめています。
よくある質問
AI検索対策の効果はどのくらいで出ますか?
AIや施策によって異なります。
私たちのサイトでは、公開から2〜3日でGoogle AI Overviewに引用された記事がある一方、ChatGPTやPerplexityなどでは数か月たっても明確な変化を確認できないページがあります。
サイト全体のAI経由訪問についても、月12.8セッションから月70セッションを超えるまでには長期間の改善を積み重ねています。
「○か月でAIに出る」と一律には言えません。
Googleでは上位なのに、AIに出てこないのはなぜですか?
検索順位とAIへの表示には関係がありますが、同じものではありません。
特にGoogleの生成AI機能では、従来の検索ランキングや品質システムが情報取得の土台になっています。
そのうえで、質問との関連性や、その回答に使える具体的な情報がページにあるかなどによって、AI回答で使われるページは変わります。
詳しくはSEOで上位なのにAIに引用されないで切り分けています。
競合はAIに出るのに、自社は出ません。何が違うのですか?
一つの原因だけで決まるわけではありません。
競合の方が、
- サービスについて詳しいページを持っている
- 料金や実績など具体的な一次情報を公開している
- 関連テーマの記事が充実している
- 外部のリスティングや第三者情報が多い
といった違いがある場合があります。
競合との差の見方は競合はAIに引用されるのに自社は引用されないで扱っています。
AIが自社について古い情報や間違った情報を答えます。直せますか?
即時にAIの回答そのものを書き換えることはできません。
まず、自社サイトや自社で管理できる外部サービスに古い情報が残っていないか確認します。
AIが参照している情報源を確認できる場合は、その情報源も更新します。
正しい情報をWeb上に増やしても、AI側に反映されるまで時間がかかる場合があります。
詳しくはAIに古い・間違った情報が表示されるで整理しています。
llms.txtは設置した方がいいですか?
少なくともGoogle検索の生成AI機能を目的に設置する必要はありません。
Googleは2026年の公式ガイドで、Google検索ではllms.txtを利用せず、設置しても検索での表示や順位には影響しないと説明しています。
ENVY DESIGNでは自社サイトに設置していますが、Google以外のAIを含めた実験として行っています。
効果が確立された必須施策として提案しているものではありません。
構造化データを入れればAIに出ますか?
構造化データだけでAIに出るわけではありません。
OrganizationやPersonなど、ページ内容を機械が理解しやすい形で補足する構造化データは通常のSEO施策として整備する価値があります。
一方、Googleは生成AI検索のための特別な構造化データは必要ないと案内しています。
「AI対策用schemaを入れれば出る」という単純なものではありません。
既存のサイトのままで対策できますか?
できる場合が多いです。
一次情報の追加、内部リンクの整理、構造化データの整備、会社情報の更新などは、既存サイトのまま進められます。
一方で、サービスごとのページが存在しない、情報が一つのページに詰め込まれている、関連ページの構造そのものが整理されていない場合は、部分的なサイト構造の見直しが必要になることがあります。
会社名で聞いても出てこない、という段階でもご相談いただけます
「ChatGPTに会社名を入れたら、違う会社の説明が出てきた」
「競合は出るのに、自社だけ出てこない」
「そもそも、どのAIで何を確認すればよいのか分からない」
という段階でも問題ありません。
ENVY DESIGNでは、まず会社名・サービス名・業種の複数の聞き方でAI上の現状を確認します。
そのうえで、
- AIや検索エンジンから情報を取得できる状態か
- 自社サイトの一次情報は足りているか
- 外部にはどのような情報があるか
- サイト内のテーマはつながっているか
を分けて確認します。
「AI対策を始める」前に、まず今どこで認識されていて、どこで認識されていないのかを確認するところから始めます。
自社サイトで継続して観測しているAI流入や引用のデータも、そのままお見せします。
出典
- Google 検索の生成 AI 向けに最適化するための新しいリソース|Google Search Central Blog
- Google 検索の生成 AI 機能向けに最適化するための Google のガイド|Google 検索セントラル
- Yext Research: 86% of AI Citations Come from Brand-Managed Sources(2025年10月)|Yext